岸田首相、長男更迭の逆風も「6月解散に本腰」の訳 秘密裏に選挙情勢調査を実施、その結果は?

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

しかし、すべて順風満帆に進むわけもない。解散にマイナスな要因が2つ浮上した。

1つは、政務秘書官を務めていた長男・岸田翔太郎氏の公邸忘年会問題だ。当初は擁護していた岸田首相だが、親族が赤絨毯で寝転んでアイスを食べるなど、報道された写真はあまりにもイメージが悪く、「身内に甘い」という批判が党内外に巻き起こった。

岸田首相は解散判断を前に内閣支持率に影響することを避けるため、やや遅れて更迭に踏み切った。首相周辺は話す。

「官邸内には慎重論もありましたが、最後は親子2人で話し合って決めたようです。実際更迭してしまえば、この問題は終わりでしょう」

その後、岸田首相も写っている集合写真も報道されたが、写真が居住スペースで撮られたものであることから岸田首相は、「この写真が問題なら、公邸で誰かと食事もできねえ」と周囲に語り、意に介していない。

4月の統一地方選で明らかになった公明党の退潮

もう1つの負の要素は、直接自民党議員の当落を左右しかねない与党公明党の問題だ。山口代表は公然と早期解散に反対し、今月4日にも「(今は)しっかりやるべきことをやり、国民に成果を見せていく姿勢が大事だ」と語っている。

それもそのはず、4月の統一地方選での公明党の退潮は明らかになった。党勢の立て直しは急務で、「お盆の時期に親族や友人に公明党の支持をお願いする“友好期間”をフル活用したい」(創価学会関係者)という思いは強い。

また日本維新の会が、これまで候補者の擁立を見送ってきた公明党議員のいる大阪・兵庫の6選挙区に対抗馬を立てる方針を宣言したことは死活問題だ。現有の6議席を一気に失う可能性も出て、危機感を持たないほうがおかしい。公明党関係者が語る。

「とにかく創価学会が早期解散に絶対反対。その危機感は尋常じゃない」

次ページ反対の急先鋒が創価学会・佐藤浩副会長
関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事