水揚げ半減!伊勢海老を脅かすウツボ激増の深刻 天敵と排除するのでなく、美味しく食するコツがある

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現地を訪れ、刺身、フライ、唐揚げ、蒲焼きがセットになったこの店の「うつぼ満腹膳」をオーダーしてみた。単品で頭を唐揚げにした「ギャング揚げ」も注文。

「うつぼ満腹膳」(写真:筆者撮影)
うつぼの「ギャング揚げ」(写真:筆者撮影)

その「ギャング揚げ」なるモノ、頭から食べられるらしいが、口を開け例の歯までついたままご対面するのでなかなかグロい。しかし食べてみるとフグのような味わいと柔らかい身にたっぷりのコラーゲン部分もあって、これがかなり美味しい。塩胡椒味にしたことも美味しく食べられるコツになっている。

うつぼの刺身(写真:筆者撮影)
うつぼの唐揚げ(写真:筆者撮影)

うつぼの刺身は白身魚そのもので塩もしくはポン酢で食べると美味しい。蒲焼きは皮と身の間のゼラチン質を使い、コラーゲンたっぷりで、ぷるぷる食感。このうつぼの蒲焼きをご飯の上に置くと、「うな丼」と言われてもひょっとしたら分からないくらい遜色がない。

それこそ鰻の稚魚が少なくなっている最近の対策に、このうつぼを使った「うつ丼」を売り出したら結構売れるかもと思った。

ただし、先ほども触れたようにうつぼは「骨」抜きが、かなり大変なのも事実。

実際、米田さんもかつて、お客さんが持ってきたうつぼを捌くのに1匹に対して1時間もかかったそうで、苦労したらしい。

しかし、あるとき簡単に捌くコツを発見し、今では3分で捌けるようになったという。

次ページうつぼを食べる地域はまだ限られているが…
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