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ボディ丸ごと成型「ギガプレス」で日本車ピンチ 日本の「お家芸」鋼板プレスメーカーの選択は

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  • 湯 進 みずほ銀行ビジネスソリューション部 上席主任研究員、上海工程技術大学客員教授
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また、テスラは、2023年3月に投資家向け説明会を開催し、同社5カ所目の生産拠点となるメキシコ工場に新生産方式を導入する方針を示した。高価なレアアースを使用しないモーターの開発やワイヤーハーネスの改良、炭化ケイ素(SiC)パワー半導体などにも取り組み、大衆向けEV開発を急いでいるという。

製造工程についても、新しい方式が発表された。従来の自動車工場では、プレス加工で作られた車体が塗装されたあとに、一度ドアが取り外され、パワートレインや内装品を実装してから、再びドアを取り付ける形で製造されている。

テスラ車の製造ライン(写真:Tesla)

今回、テスラが発表した「アンボックストプロセス」とは、BEVを前部・後部・底部・ドア・フロントフードなどのブロックに分け、それぞれを組み立てる生産方式である。すなわち、内装品やタイヤなどもブロックごとに生産することで製造コストを低減させることができ、コンパクトな工場により生産効率を高めることもできる。

BYD他、中国企業もギガプレスに参入

近年、テスラは機動的に車両の値付けを変動させている。これができたのは、イノベーションを通じて、生産コスト・効率を高めたことによる車両価格のダウンや、スケールメリットが実現したからだ。

テスラの生産性を見据えて、小鵬汽車を含む新興勢のNIO、理想汽車は一体成型ラインを建設し、中国国有自動車大手の長安汽車、BEV大手のBYDもギガプレス機の導入を計画している。これを受け、大型プレス機最大手の中国・力勁(LK)集団 は、2022年に1万2000トンのギガプレス機を投入し、2万トン級の開発にも着手している。

新興勢であるNIOのBEV工場(写真:NIO)

同社は2008年にイタリア・IDRAを買収してグローバル展開を加速しており、2020年にはカリフォルニア州フリーモントのテスラ工場(モデルY生産)に装置を供給しはじめた。この装置で生産したアンダーボディは17%の軽量化、1.8倍のねじり剛性アップを実現したと発表している。

また、スイス・ビューラーや中国・海天集団も、自動車メーカーに6000トンのギガプレス機を供給。中国車体部品大手の文燦集団、アルミ鋳造大手の広東鴻図科技、ジャーシ大手の拓普集団、金型メーカーの賽維達(Sciveda)がギガプレス機を導入し、一体成型した部品や大型金型を自動車メーカーに納入している。

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