中国新興EV「小鵬汽車」、歯止めかからぬ販売不振 1~3月期の売上高46%減、短期的な回復は困難

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小鵬汽車は新型SUV「G6」の発売をテコに、販売不振の脱却を目指す(写真は同社ウェブサイトより)

中国の新興EV(電気自動車)メーカー、小鵬汽車(シャオペン)の販売不振に歯止めがかからない。同社が5月24日に発表した2023年1~3月期の決算報告によれば、同四半期の販売台数は前年同期比47.3%減の1万8230台に落ち込んだ。

その結果、1~3月期の売上高は40億3000万元(約792億7000万円)と前年同期比45.9%減少。純損益は23億4000万元(約460億2800万円)の赤字となり、損失額が前年同期比27.3%拡大した。

小鵬汽車の業績は、少なくとも短期的には改善の見込みが立たない。同社は4〜6月期の販売台数について、前年同期比36~39%減の2万1000台~2万2000台と予想。それにともない、4〜6月期の売上高は同37~40%減の45億~47億元(約885億1500万円~約924億4900万円)にとどまるとアナウンスしている。

6月発売の新型SUVが頼り

現時点の小鵬汽車の主力車種は、高級セダンの「P7i」、高級SUVの「G9」、小型セダンの「P5」などだ。だが、G9の販売実績は2022年10月の発売直後から目標を大きく下回り、P5の売れ行きもぱっとしない。P7iは人気車種だった「P7」の改良型で、2023年3月10日に発売し、3月末から納車を開始した。

小鵬汽車によれば、P7iの受注は好調だという。ところが、同社が開示した月次の販売実績によれば、4月の(全車種の)納車台数は7079台にとどまり、3月と変わらない水準だった。財新記者の取材に応じた小鵬汽車の関係者は、その理由について「部品調達がボトルネックになり、P7iの生産を思うように増やせなかった」と打ち明けた。

本記事は「財新」の提供記事です

同社の業績悪化が底を打つのは、早くても7~9月期になりそうだ。そのカギを握るのが、4月に発表した新型SUVの「G6」である。その発売は6月、納車開始は7月を予定している。

「G6では部品調達の準備を改善しており、生産量をP7iよりも迅速に引き上げられる」。小鵬汽車の創業者で董事長(会長に相当)を務める何小鵬氏は、決算説明会でそう自信を示した。

(財新記者:戚展寧)
※原文の配信は5月25日

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