トヨタ「新型クラウン」本命4ドアセダンの正体 スポーツ、セダン、エステートの情報を読み解く

拡大
縮小
クラウン(スポーツ)
昨年発売したクラウン(クロスオーバー)に続き、「スポーツ」「セダン」「エステート」の追加情報を2023年4月12日に公開したトヨタ自動車。写真はクラウン(スポーツ)のプロトタイプとなる(写真:トヨタ自動車)

トヨタの最上級車種である「クラウン」が、2022年にフルモデルチェンジをして16代目となった。その際、まず登場したのはクロスオーバーと呼ばれる車種で、以後、スポーツ、セダン、エステートが順次追加されるとのことであった。そして今年4月、残る3車種の概要がより明らかにされた。

追加モデルの概要について

新型クラウンのランナップ
今回の追加情報では、主に「スポーツ」「セダン」「エステート」のボディサイズやパワートレーン、発売予定時期などがアナウンスされた(写真:トヨタ自動車)

スポーツは、今秋ごろにまずハイブリッド車(HV)で発売となり、冬にはプラグインハイブリッド車(PHEV)が加わる予定である。伝統的な4ドアセダンも今秋発売の予定で、HVのほかに燃料電池車(FCV)も加わるとのことだ。エステートの販売は来年になり、HVとPHEVの選択肢となる。現在のクロスオーバーもHVのみの車種設定なので、クラウンはすべての車種がなんらかの電動機能を備えるクルマになることが明らかになった。

新型クラウン(スポーツ)プロトタイプのサイドビュー
新型クラウン(スポーツ)プロトタイプのサイドビュー。今回の追加情報にあわせて、スポーツのスタイリングなどもお披露目された(写真:トヨタ自動車)

車体寸法は、スポーツは現行クロスオーバーに比べ全長がやや短く、車幅は逆にやや広くなる。よりスポーティな姿となるのだろう。スポーツは4ドアのスポーツSUV(スポーツ多目的車)との位置づけなので、それなりの実用性も兼ね備えた車種になるのではないか。クラウンは、現行から国内専用車ではなくグローバルカーとなるので、世界でいま人気を高めているスポーティなSUVとして、クロスオーバーに次いでスポーツはクラウンへの期待を担うことになるだろう。

伝統的な4ドアセダンは、車体全長が5メートルを超える。車幅も1890mmとなり、幅はスポーツに近い寸法だ。全体像をよりわかりやすくいえば、前型のレクサス「LS」に近い大きさといえる。現在のLSは、大型化によって前型のロングボディを超えるサイズとなり、自分で運転する高級車としてはメルセデス・ベンツ「Sクラス」に近く、手に余ると感じる消費者があるかもしれない。新型クラウンの4ドアセダンが前型LSと同等で登場すれば、自分で運転するという消費者にも選択肢のひとつと考えられるのではないか。

次ページHV、PHEV、FCVとバリエーション豊富なパワーユニット
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT