トヨタ「新型クラウン」本命4ドアセダンの正体 スポーツ、セダン、エステートの情報を読み解く

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新型クラウン(セダン)のスタイリング
新型クラウン(セダン)のスタイリング(写真:トヨタ自動車)

新型クラウンの4ドアセダンは、レクサス「GS」が販売を終えている今日、LSとの間を埋める存在になりそうだ。クロスオーバーの仕上がりを見ても、レクサスに並ぶ上級車種として遜色ない上質さをもった4ドアセダンが現れる気がする。日本市場における4ドアセダン存続もかかっているといえる。

新型クラウン(エステート)のスタイリング
新型クラウン(エステート)のスタイリング(写真:トヨタ自動車)

エステートは、車体全長がクロスオーバーに近く、車幅は若干広いがスポーツと同じで、車高はクラウン4車種のなかでもっとも高い1620mmである。

国内で、ステーションワゴンの選択肢は限られる。クラウンエステートもかつて1999~2007年まで販売されたが、その後は途絶えており、久しぶりの復活だ。国内外を問わずステーションワゴンが減る一方、代替としてSUV(スポーツ多目的車)が人気を得ているが、車高が高すぎず、荷室の床も低めに抑えられ荷物の積み下ろしが楽なステーションワゴンには一定の支持があるはずだ。また、基本的にはセダンをもとにつくられるステーションワゴンは、SUVに比べ車高が低いぶん、素性として走行安定性に優れ、高速移動や長距離移動で運転の負担が少なく、快適な移動をもたらすだろう。クラウンエステートの復活を願ってきた消費者は多いのではないか。

ちなみに現状で発表されている主な車輌情報は以下のとおりとなる。

■クラウン(スポーツ)
全長×全幅×全高 4,710mm×1,880mm×1,560mm
乗車定員 5名
パワートレーン HEV/PHEV
発売予定時期 2023年秋頃(HEV)/2023年冬頃(PHEV)

■クラウン(セダン)
全長×全幅×全高 5,030mm×1,890mm×1,470mm
乗車定員 5名
パワートレーン HEV/FCV
発売予定時期 2023年秋頃

■クラウン(エステート)
全長×全幅×全高 4,930mm×1,880mm×1,620mm
乗車定員 5名
パワートレーン HEV/PHEV
発売予定時期 2024年

搭載されるパワーユニットについて

走行イメージ
新型クラウン(スポーツ)プロトタイプの走行イメージ(写真:トヨタ自動車)

次に明らかになったのは各車種の動力源だ。

新型クラウンのクロスオーバーは、現状HVのみの設定だ。ただし、ハイブリッドシステムには選択肢があり、これまでどおりの2モーター式トヨタハイブリッドシステムに加え、トヨタ初の過給ガソリンエンジンと組み合わせたデュアルブーストハイブリッドシステムを選ぶことができる。

スポーツ/セダン/エステートのHVは、いずれもハイブリッドとしかまだ表記されておらず、詳細は不明だ。それでも、たとえばスポーツは、より俊足を魅力とする名称でもあるので、デュアルブーストハイブリッドシステムを搭載するかもしれない。

セダンとエステートも、セダンは車体がより大柄になるし、エステートは多人数や荷物を積載しての移動となれば、より高い動力性能が求められることになる。デュアルブーストハイブリッドの可能性があるかもしれない。

次ページ大本命の4ドアセダンに課せられた使命とクラウンの未来
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