「いくつになっても学びたい」と思う人が抱く誤解 一人で道を極めても「若返り」にはならない
でも男性の場合は相変わらず独学にこだわる人が多いような気がします。実際にカルチャースクールのような場所を見学してみると、教室の7割か8割くらいは女性で占められています。
いろいろな世代や知識レベルの人と一緒に勉強すれば、刺激も受けるし見方が広がります。「そういう解釈もあるのか」とか「簡単な覚え方があったんだ」と気分が楽になったり、発想の幅が広がったりします。勉強全体の視野が広がってくれば、それまでの意固地さもなくなってリラックスできます。
オープンに学ぶことのメリットはそれだけではありません。誰かに習うとか教わる、あるいはグループや教室に参加することで、身近な目標や尊敬できる師ができるからです。
「この人にまず追いつこう」とか「どんな勉強法なのか、ちょっと教えてもらおう」といった気持ちも自然に生まれてきます。男性は女性のようにグループでの参加が苦手ですが、ライバルを見つけるとやる気が出てくるのは現役時代からの習性です。
そういう気持ちが生まれてくると、心はどんどん若返ってくるはずです。
いくつになっても師は持てる
どんな勉強でも習い事でも、オープンに学ぼうと思えば教えてくれる人が現われます。講習や講義を受ける場合でも講師がいて、絵や音楽のサークルでも先生がいます。
師は自分よりはるかに年上だったり、年下だったりします。カルチャースクールや学習会の講師が高校時代の教師や校長だったりということはよくあります。絵や楽器を教えてくれる先生が自分の子どもの同級生だったりします。
でも、いくつであろうと師は師です。自分よりはるかに知識や技術があり、それを学ぼうと思えば思うほど真剣に向き合ってくれます。
そういう学びの体験は、自分の年齢を完全に忘れさせてくれます。
こちらはあくまで生徒で、相手は先生なのです。そういう関係の中では、相手の年齢を意識することはないし、自分の年齢を意識することもありません。年齢なんかまったく関係のない世界なのです。
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