「外国人が買いすぎた東京」で更に価格上がる地域 不動産芸人が「値上がりはほぼ確実」と断言
さて話を本題に戻しますが、築年数の古い物件ほどキッチンが存在する部屋が狭く、新しい物件ほどキッチンが存在する部屋が広いのです。昔はキッチンが存在する部屋がだだっ広くてもなんのメリットも感じなかったのが、今となってはキッチンが広くないことがデメリットになってしまうのです。
これがいわゆる不動産業界のトレンドです。
なぜ広いキッチンが必要になってしまったのでしょうか。それは、日本人の生活スタイルの変化です。
時代とともに変化する住まい
昔の日本は、キッチンは台所と呼ばれ、一家の女性のみが炊事をするための空間でした。サザエさんを想像していただければわかると思うのですが、波平さんとマスオさんが台所に立っているシーンはなかなか想像できないでしょう。彼らは通常、食事が出来上がるのを居間で待ち、そこで食事をするのです。
そういった生活スタイルを考えると、キッチンが広い必要は全くありません。その広さの分だけ、他に居間を一室作ることの方が魅力的だったのです。
それから時代を経て、台所にダイニングテーブルを置いて食事をする家庭が増えました。そうなると、6帖未満のキッチンでは少し手狭になったのです。そうした流れで、2DKや3DKといった間取りの物件が増えました。
さらに時代は流れ、ジェンダー意識が変わって、家族全員で食事の準備などの家事を協力して取り組むようになると、キッチンのある部屋が家族団らんの場になっていきました。
そうなってくるとダイニングテーブルの他に、ソファやテレビまで必要になってきます。そのすべてを賄(まかな)おうとすると6帖どころでは足らないので、10帖以上のLDKが必要になってきました。
ですから同じ面積の物件でも、新しい物件になるほど居室が少ない代わりにキッチンのある部屋が広くなっているのです。こうして2LDKや3LDKといった間取りへと変わっていきました。
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