「ちゃんとしなきゃ」子どもを苦しめる親の"一言" 長期休暇後のつらい時期にこそ考えたい

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その気持ちが生まれることは自然なことです。親として子どもに期待を持つことはごくごく自然です。でも私はこのイライラやショックの背景には、隠れたパワーワードがあると思っています。それは「ちゃんと」という言葉です。

呪縛のワード

ちゃんと勉強はしないといけない、ちゃんとルールや約束は守らなければいけない、といった考え方です。この「ちゃんと」は、私たち日本人の心に深く染み込んでいるワードの1つだと思います。そしてこの「ちゃんと」を他人に対して思っている人は、じつは自分自身が「ちゃんと」の呪縛にとらわれているのです。「親としてちゃんとしなきゃ」と、このワードに縛られてしまっているのです。

このワードには限度がありません。1ミリの失敗も許さず、完璧なゴールしか想像させないのです。「ちゃんと」は親も子も苦しめるきっかけになります。

ではどうすればよいのか。ここで魔法の言葉を教えます。「ま、いっか」です。「買い忘れたものがあって料理ができなかった……ま、いっか」。「今日は気持ちに余裕がなくて、子どもに声をかけられなかった……ま、いっか」。「今日も子どもを学校へ行かせられなかった……ま、いっか」。

イライラしたときや、ショックを感じたときにこんなふうに心のなかで唱えてみてください。いいんです、そういうことがあっても。だって、みなさんは毎日がんばっているんですから。子どものために、家族のために、自分の時間や趣味の時間もとらずにがんばっているんですから。たまにいいんです。「ま、いっか」と心のなかで唱えて、自分を許してあげてください。私からのお願いです。

(写真:不登校新聞)
■執筆者/土橋優平(どばし・ゆうへい)
NPO法人キーデザイン代表理事。不登校支援のほか保護者向けLINE相談「お母さんのほけんしつ」を開設中。

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また、不登校、いじめ、ひきこもりに関するニュース、学校外の居場所情報、相談先となる親の会情報、識者・文化人のインタビューなども掲載されています。紙面はすべて「親はどう支えればいいの?」という疑問点から出発していると言えます。

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