ドラッグストアや外食業界では出店戦略が業績の成否を分ける。決算書から各社の戦略の違いを読み解く。
5月29日発売の『週刊東洋経済』では「四季報記者が教える決算書の読み解き方」を特集。財務3表の構造を基礎から解説するほか、多種多様な企業の決算書を読み込んでいる四季報記者の分析のツボも紹介している。決算書から「会社の実力」を見極めるスキルは、投資にもビジネスにも欠かせない。今が学び直しのチャンスだ。(この記事は本特集内にも掲載しています)
中小企業の大手傘下入りが進み、競争が激化する小売業界。最終的には各領域で2〜3社に集約されるといわれている。ドラッグストアチェーンでも生き残りを懸けた出店競争が激しい。
都心や住宅街の人口密集地域は既存店で埋め尽くされ、郊外では人口減が進む。出店地域が限定される中、各社にとって店舗や土地の確保は急務だ。稼いだ資金は出店に回すため、投資キャッシュ・フロー(CF)では有形固定資産関連のマイナスが膨らむ。だが、「採算性の合う立地確保が難しくなってきた」。業界各社の幹部からは嘆きが聞こえる。
買収で出店地域を拡大
そんな中、立地確保にはM&Aも有効だ。最大手のウエルシアHDは2022年6月に大阪地盤のコクミンを買収。これまで手薄だった都市型店を獲得した。石川地盤のクスリのアオキHDは食品スーパーの買収で、差別化のカギとなる生鮮食品の販売ノウハウを獲得し業績を伸ばす。
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