決算書の要である財務三表。そのなかでも、キャッシュ・フロー計算書(CS)の読み解き方を押さえ、企業の現金の流れを把握できれば「倒産リスク」も察知できる。
ここでは大手食品メーカー、明治ホールディングス(HD)の決算書を基にキャッシュ・フロー計算書(Cash Flow Statement=CS)の読み方を解説していきたい(損益計算書(PL)、貸借対照表(BS)の読み方はこちら)。CSは、文字どおり現金の流れを表す。
PLと実際の現金の動きにはラグがある。例えば10万円の製品を販売し、代金は後払いで受け取るとする。販売時点でPL上は売上高10万円が計上されるが、現金は1円も入らず、BS上の売掛金が10万円増えるだけだ。これが積み重なると現金が不足し、黒字でも費用の支払いが滞り、最悪の場合、倒産する危険性がある。それを察知する意味でもCSの確認は重要だ。
CSは、営業キャッシュ・フロー(CF)、投資CF、財務CFで構成され、最後に「現金及び現金同等物の期末残高」(期末の現預金などの残高)が記載される。
営業CFがマイナスの場合、本業の経営に問題がある
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