半導体業界では、半導体の開発・設計から製造までを一貫して自社で行う垂直統合モデルから、水平分業モデルへのシフトが進む。貸借対照表(BS)を見れば、各社のビジネスモデルの違いを明確に読み取れる。

](https://m.media-amazon.com/images/I/51mJ4YuTPVL._SL500_.jpg)
半導体業界で生き残るためには巨額の投資が必要だ。そのため半導体の開発・設計から製造までを一貫して自社で行う垂直統合モデルから、水平分業モデルへのシフトが進んできた。
例えば、製造受託のみに特化する企業は「ファウンドリー」、開発・設計のみを行い工場(ファブ)を持たない企業は「ファブレス」と呼ばれている。それぞれの企業の貸借対照表(BS)やキャッシュの使い道を見れば、そこに戦略の差がはっきりと表れていることに気がつくはずだ。
ファウンドリー企業の代表は台湾のTSMCだ。製造受託モデルで大きく成長し、この分野での世界シェアはおよそ50%を誇る。最先端の設備に投資し続け、圧倒的な技術力を持つ。下図、TSMCのBSを見ると、54%を工場関連資産である有形固定資産が占めている。まさに製造機能に特化していることがわかる。
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