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半導体業界の「事業モデルの差」はここでわかる 半導体各社のキャッシュの使途にも大きな違い

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半導体業界では、半導体の開発・設計から製造までを一貫して自社で行う垂直統合モデルから、水平分業モデルへのシフトが進む。貸借対照表(BS)を見れば、各社のビジネスモデルの違いを明確に読み取れる。

ルネサスエレクトロニクスの社名看板
車載向け半導体を手がけるルネサス。ここ数年は設備投資に再注力している

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5月29日発売の『週刊東洋経済』では「四季報記者が教える決算書の読み解き方」を特集。財務3表の構造を基礎から解説するほか、多種多様な企業の決算書を読み込んでいる四季報記者の分析のツボも紹介している。決算書から「会社の実力」を見極めるスキルは、投資にもビジネスにも欠かせない。今が学び直しのチャンスだ。(この記事は本特集内にも掲載しています)

半導体業界で生き残るためには巨額の投資が必要だ。そのため半導体の開発・設計から製造までを一貫して自社で行う垂直統合モデルから、水平分業モデルへのシフトが進んできた。

例えば、製造受託のみに特化する企業は「ファウンドリー」、開発・設計のみを行い工場(ファブ)を持たない企業は「ファブレス」と呼ばれている。それぞれの企業の貸借対照表(BS)やキャッシュの使い道を見れば、そこに戦略の差がはっきりと表れていることに気がつくはずだ。

ファウンドリー企業の代表は台湾のTSMCだ。製造受託モデルで大きく成長し、この分野での世界シェアはおよそ50%を誇る。最先端の設備に投資し続け、圧倒的な技術力を持つ。下図、TSMCのBSを見ると、54%を工場関連資産である有形固定資産が占めている。まさに製造機能に特化していることがわかる。

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