日産自動車は2022年度に増益を達成した。一方、グローバル販売台数は前期比で減少している。なぜ販売台数は減少しても、増益を達成できるのか。その理由を決算書から解き明かす。
5月29日発売の『週刊東洋経済』では「四季報記者が教える決算書の読み解き方」を特集。財務3表の構造を基礎から解説するほか、多種多様な企業の決算書を読み込んでいる四季報記者の分析のツボも紹介している。決算書から「会社の実力」を見極めるスキルは、投資にもビジネスにも欠かせない。今が学び直しのチャンスだ。(この記事は本特集内にも掲載しています)
自動車メーカーは新車を生産・販売することで収益を上げている。一般に台数が増えれば売上高は伸び、利益も出る。
とはいえ、現実はそう単純ではない。日産自動車を例に見てみよう。
日産の2022年度の売上高は前期比25.8%増の10兆5966億円、営業利益は同52.5%増の3771億円。
対して、グローバル販売台数は330万台と前期比14.7%減だった。そもそもグローバルの小売販売台数は18年度以降右肩下がり。にもかかわらず、売上高は20年度を底に2期連続で増加している。
その理由を探る前に、まず連結対象の問題について押さえたい。グローバルの小売販売台数は自動車メーカーの実力を示す重要な指標の1つだが、ここには中国での販売が含まれる。
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