上場企業と異なり、未上場企業の決算は開示が求められず、その入手は簡単ではない。ただ、官報で公開される決算公告はじめ多様な情報源から業績を探ることができる。
5月29日発売の『週刊東洋経済』では「四季報記者が教える決算書の読み解き方」を特集。財務3表の構造を基礎から解説するほか、多種多様な企業の決算書を読み込んでいる四季報記者の分析のツボも紹介している。決算書から「会社の実力」を見極めるスキルは、投資にもビジネスにも欠かせない。今が学び直しのチャンスだ。(この記事は本特集内にも掲載しています)
創業4期目のメルカリが、32億円もの営業利益を上げている──。世間を驚かせたこの事実は、2016年の11月にひっそり公開された同社の「決算公告」(上写真)で判明したものだった。
株式上場している企業は、金融庁や証券取引所のルールにのっとった決算書の開示が求められる。だが、未上場企業については実効力のある定めがなく、その入手は簡単ではない。取引があれば直接依頼して見せてもらえる場合もあるが、取引を内々に検討している段階では難しい。一工夫が必要だ。
「官報」公開会社はわずか
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