がんの多くは「腸に何を入れるか」で予防できる リスクを「上げる食品」と「下げる食品」とは
ごぼうなどのすじっぽい成分に含まれる不溶性食物繊維は、水分を吸収してふくらみ、腸の動きを刺激して便通を促進します。海藻や里芋などのネバネバした成分に含まれる水溶性食物繊維は、腸の中をゆっくりと移動し、血糖値の上昇を抑えます。
そして善玉菌は、水溶性食物繊維をより好みます。作り出される短鎖脂肪酸は、炎症を抑えがんを予防する効果のほか、血糖値を調整して糖尿病を予防します。水溶性食物繊維が特に豊富な食材は、①押し麦、②らっきょう、③アボカド、④アーモンド、⑤わかめなどの海藻類です。
がんのリスクを最小化するもの②:植物栄養素
果物や野菜には色素成分、香り成分などの多くの化学物質を含みます。これらの化学物資には、数多くの健康上のメリットとなる成分が含まれます。果物・野菜の色素成分には多くの抗酸化物質作用があり、活性酸素やフリーラジカルによるカラダの酸化を防止します。
トマトに含まれるリコピン、ビーツに含まれるベタレイン、イチゴに含まれるアントシアニンには、炎症を抑える作用、血糖値安定、脂質代謝改善、免疫調整作用があります。
にんじんに含まれるαカロテン、βカロテンや、みかんに含まれるβクリプトキサンチンには、性ホルモンを調整する作用があり、乳がん、前立腺がんを予防します。
レモンやショウガ、パイナップルなどにはカロテノイド・ベタレイン・フラボノイドが含まれ、胃腸の運動を改善し、消化を助けます。
ほうれん草などの葉物野菜や、ブロッコリー、小松菜などのアブラナ科の野菜は、クロロフィル(葉緑素)、葉酸やビタミンKを豊富に含み、血液をサラサラにします。アブラナ科の野菜に含まれるグルコシノレートには抗がん作用があります。
なす、ブルーベリーには、アントシアニンを豊富に含み、学習能力、記憶能力、認知機能を改善したり、気分を良くします。ブルーベリーは炎症、細胞の劣化を抑える効果も注目されています。
もちろん、1つの野菜・果物にはさまざまな成分あり、植物栄養素同士の相互作用もあるため、単一のサプリメントよりも、なるべくいろいろな野菜・果物をホールフードの形で摂ることが重要です。1日400~600グラム相当の色とりどりの果物や野菜を摂取すれば多くの一般的ながんの発生率が減少します。
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