がんの多くは「腸に何を入れるか」で予防できる リスクを「上げる食品」と「下げる食品」とは
しかしそれらの食材をふんだんに使った新鮮なサラダや料理を食べるときに、添加物たっぷりのドレッシングを大量にかけて、同時にピザなどの加工された冷凍食品を食べ、甘い清涼飲料水を飲んでいては、その効果は発揮されません。がん予防には、がんのリスクを下げる食材を摂ることはもちろんですが、同時に、がんのリスクを上げる食材を摂らないようにすることが重要です。
がんのリスクを爆上げする食品①:超加工食品
普段、スーパーやコンビニなどで売られている「超加工食品」(スナック菓子、アイスクリーム、惣菜パン、シリアル、冷凍ピザ、ソーセージ、ハンバーガー、インスタント麺など)は、消費量が年々上昇しています。これらは、腸内細菌のバランスを悪化させ、炎症を引き起こし、心血管疾患を含む多くの慢性疾患や、がんのリスクを高めます。
超加工食品は、高収穫量の植物性食品(遺伝子組み換え食品を含む)や通常の料理では使用されることのない、さまざまな加工糖(ブドウ糖果糖液糖など)、加工油、および加工たんぱく質が原材料の中心です。集約的な畜産からの動物の死骸からも材料成分が作られます。自然の食品に比べて、風味やうま味が少なくなっているので、香り成分、うま味成分、口当たりをよくしたり、保存期間を長くするための添加物も加えられます。
超加工食品には、食物繊維、ビタミンDなどの、がん予防に有益な栄養素が含まれません。しばしば高濃度の砂糖、脂肪、塩分が含まれます。さらに、潜在的な発がん性物質が発生している可能性があります。硝酸ナトリウムを含む、食肉の加工中に生じるニトロソアミンや、肉の加熱処理中で生じるアクリルアミドなどです。食品の包装からビスフェノールAなどの化学物質が移行している可能性もあります。
がんのリスクを爆上げする食品②:ブドウ糖果糖液糖
ブドウ糖果糖液糖は、市販の清涼飲料水、フルーツジュース、ヨーグルト、乳酸菌飲料、めんつゆ、焼肉のたれ、ドレッシングなどのほとんどに入っており、工業的に作られた液状の糖です。果糖は果実に多く含まれている糖分で、砂糖の約1.5倍の甘さがあります。含まれる果糖が50%未満のものは「ブドウ糖果糖液糖」、50%以上90%未満のものは「果糖ブドウ糖液糖」と呼び名が変わります。
さまざまな商品に、このブドウ糖果糖液糖が使用されている理由は価格の安さです。砂糖はサトウキビなどから糖分を抽出して精製して作られるため手間と時間がかかります。現在のブドウ糖果糖液糖の原材料は主にトウモロコシで、アメリカもしくはブラジル産です。そのトウモロコシの90%は遺伝子組み換えで、まだ安全性が確かめられていません。
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