日経平均が3万円を超えたら次の目標はいくらか 3万円到達がいよいよ間近、1990年高値に挑戦へ

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日経平均株価が再び3万円を超えたら、次の目標はどのあたりになるのか。秋篠宮文仁親王の結婚の儀が行われた1990年6月の高値となるかもしれない。(AP/アフロ)

前回の「連休後の日経平均は3万円に近づくかもしれない」(5月1日配信)では、聞き慣れない「夜放れ(よばなれ)相場」がやってくる可能性に言及した。

これは「休み中」から「休み明け」にかけ、株価の位置が大きく変わる相場用語のことを指す。筆者は5月3日からの5連休で夜放れとなり、連休明け8日の日経平均株価が一気に3万円に乗るのでは、と大いに期待した。

今の日本株の「強さの源泉」はどこにあるのか

結果はどうだったか。連休が明けた5月8日の日経平均は前営業日比で208円安となり、3万円に乗るどころか、逆に2万9000円を割ってしまった。少し前のめりになったようで、大いに反省した次第だ。

しかし、結局のところ、アメリカでは地銀不安が継続してNY(ニューヨーク)ダウなどが連続安になったにもかかわらず、日経平均は約1年半ぶりの高値をつけ戻ってきた。この強さには「わが意を得たり」である。

この原因の1つは、外国人投資家が日本株の評価を変えたことだ。東京証券取引所による「日本企業の企業価値向上」という改革政策を評価した外国人投資家は、4月に入ってから買い越しを継続している。

実際、非居住者による「対内証券売買契約」(4月30日~5月6日、財務省調べ)は3731億円の買い越しだった。買い越しはこれで5週連続。「大型連休前」の4週間(4月2~29日)で見ると、なんと4兆9760億円の大量買い越しとなった。直近の東証発表(5月1~2日)で見ても、1602億円の買い越しと、やはり外国人買いは続いている。

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