高校生の叫び「やりたい職業ありません!」 10代からの質問、安井先生はどう答える?

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また、職業の嫌なところばかり見えてしまう、ということですが、それは仕事や勉強といったレベルでのご自身の強みや特徴が見えていない段階、または未経験の段階では仕方のないことです。

思考回路を変えてみると考えも変わる

たとえば手術について考えてみてください。外科手術を受けた経験がない人は、手術を乗り越えたあとの生活のイメージが湧かないので、どうしても痛さや怖さだけに焦点を当て「嫌だ、できればやりたくない」となってしまいます。経験者だと、その後のこともイメージできるため、「一時的にはつらいが、その後のことを考えて頑張ろう」という思考回路になるわけです。

また、ご自身を「面倒くさがりでネガティブ」と書かれていますが、文章を拝見するに、決してそんなことはないと思います。実際に仕事のことを高校生ながらまじめに考え、こうして東洋経済オンラインを見たり、実際に質問を送ったり、ということができるのですから、面倒くさがりには見えません。

こうしたことを踏まえ、葵さんには、ぜひ自身の弱みではなく、強みや興味のあることに焦点を当ててほしいと思います。

たとえば、数学と化学が得意と書かれていますが、そういった知識を活用する仕事について考えたことはありますか。数学が得意という人はどういった職業につき、どういったことをしているのか、そういったことを徐々に考えるとよいでしょう。

先ほどの教育だけでなく、「医療系は厳しい」などといろいろな選択肢をバッサリと切っていますが、まだ高校生です。今の段階からは将来は誰にでも、何にでもなれるチャンスと権利があります。本当に医療系がやりたければ、今から選択を変えればいいだけですし、繰り返しですが、自分の可能性を自分で狭めてはいません。

葵さんは、将来に対する健全な危機感を持っています。あとは視点を広げる、自分のよいところに焦点を当ててみるといったことで、新しい景色が開けて来るのではないでしょうか。葵さんの将来を楽しみにしております。 

※安井さんへのキャリア相談は、こちらまでお送りください。

安井 元康 『非学歴エリート』著者

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やすい もとやす / Motoyasu Yasui

MCJ社長兼最高執行責任者(COO)。アニメーションの企画・制作を手掛けるベンチャー企業を経て、MCJにて東証への上場を経験。その後、経営共創基盤にて戦略コンサルタントして9年間活躍し、2016年3月にMCJに復帰。著書に学歴コンプレックスに悩みながらも独自の方法でキャリアを切り開いてきた様子を描いた『非学歴エリート』(飛鳥新社)や、自分ならではの人生を生きる術を描いた『極端のすすめ』(草思社)等がある。

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