定年夫婦が互いに「イライラ」してしまう根本原因 昼間の大半の時間を過ごす場所を互いに確保

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ちなみに、いつも笑ってなくて大丈夫。一緒に部屋に入って、最初に顔を合わせた瞬間だけで大丈夫。

習慣は、夫婦の絆になる

愛着を培うコツをもう一つ。先ほど、「3時にコーヒー」の例を挙げたけれど、夫婦の日常に、1つ以上の習慣を持つことをおススメしたい。

習慣は、夫婦のみならず、男女の絆を創る大事なアイテムなのである。習慣は、男性脳に「定番」を、女性脳に「時間を紡ぐ愉楽」をくれるものだからだ。

男性脳は、「定番」には強いが、「臨機応変」が難しい。3時にコーヒー。そう決めてくれれば、本屋の帰りにコーヒー豆屋に寄るくらいの思いやりが発動できる。その習慣がないと、ふと通りすがったコーヒー屋の前で、「妻がコーヒー好き」なのを思い出す確率がけっこう低いのだ。思いやりがないのではない。コーヒーから妻、という逆引き検索が不得意なのである。

習慣は、男性脳にゴールポストのように立っていて、いつでも思い出すことが可能だ。つまりね、男性の思いやりが欲しかったら、二人の間に習慣を作ることなのである。

女性は、逆引きの〝芋づる〞式検索が得意なので、出先でふと見たもので、即座に家族や友人の顔を思い浮かべる。出張先の、ちょっとしたすき間時間に、家族にメールもできる。だから、同じようにしてくれない夫や恋人に絶望するのだけど、あれはしないのではなく、できないのである。

なので、私は、出張する男性たちに、こうアドバイスする。帰りの新幹線で、妻にメールをしなさい、と。

東海道新幹線で東京に向かっていれば、小田原を過ぎるときに「ただいま小田原駅通過中」と電子掲示板に文字が流れる。空間認知力の高い男性は、けっこう気づくので、あれを見たら妻に「今、小田原通過中」とメールすればいい。それだけで妻は、夫への愛着ポイントを増やすのである。東北・上越・金沢新幹線から東京帰着なら、大宮駅発車時がおススメ。他の地方の方は、自分で見つけてね。

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