合格平均24歳!若年、コンサル化する公認会計士 独立もよし、監査法人でパートナーなら「億」も
「もう終身雇用の時代ではないとの認識が浸透し、若いうちに手に職をつけたいと考え、公認会計士を目指す人が増えた」と、国見氏は若年化の背景を推測する。経済活動に不可欠な監査業務に対するニーズは、景気に左右されにくく、相対的に安定性の高い職業であることもその理由だ。
試験は短答式と論文式に分かれ、合計9科目で、短答式に合格した者のみ、論文式へと進むことができる。
まず短答式は、公認会計士になろうとしている者が必要な基本的知識を理解しているかを判定する試験。毎年12月と翌年5月に実施される。科目は「財務会計論」「管理会計論」「監査論」「企業法」の4つだ。試験形式はマークシートによる択一式で、4科目の総得点によって合否が決まる。
一方の論文式は、公認会計士に必要な応用力が備わっているかを評価するための試験だ。毎年8月に3日かけて行われる。試験形式は記述式。必須は「会計学(財務会計論・管理会計論)」「監査論」「企業法」「租税法」の4科目で、選択は「経営学」「経済学」「民法」「統計学」から1科目で、併せて5科目である。
合格基準は短答式が満点の70%以上、論文式が52%以上(22年度)。だが、1科目でも40%未満なら不合格なので、注意したい。
勉強時間は3000~5000時間で、2年から4年
なお、短答式で合格して論文式で不合格だった場合、以後2年は申請すれば短答式の試験は免除。論文式で不合格の場合でも、一部科目で合格基準を超えれば、以後2年はその科目は免除される。
勉強時間の目安は3000〜5000時間で、2年から4年と少なくはない。若くて頭の柔らかいうちに短期集中で突破するイメージか。「最短だと1年で合格する人もいるが、2〜3年をかける人がほとんど。うちは2年コースの受講者が最も多い」(国見氏)。情報収集など効率化を考えると、独学より資格予備校のほうが賢明だろう。
やはり勉強の土台になるのは、計算中心の簿記と理論中心の財務諸表論が並ぶ、財務会計論だ。管理会計論や企業法を学ぶにも簿記などの知識が必須で、監査について知るにはどうしても財務諸表に対する見方が求められる。ほかの科目を理解するためにも、まずここからスタートするといい。
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