外国人が気がついた「日本の空き家」圧倒的な魅力 問い合わせが3年で5倍に増えた不動産業者も

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日本全国の自治体でも、売買や賃貸のための空き家リストを作成している。空き家バンクと呼ばれるこれらのサイトは、写真を数枚並べただけの簡素なウェブページであることも多い。一部の自治体は、現在日本の1741の自治体のうち658の自治体で空き家をリストアップしている、アットホームのような民間企業と提携している。

「空き家バンクは、市役所の職員が運営していますが、そのほとんどは不動産ビジネスの経験がありません」と、ピッツバーグ出身で、東京を拠点とした不動産コンサルタント会社「Akiya & Inaka」の共同創設者であるマット・ケッチャムさんは述べている。「既存のソリューションは、現代の買い手と売り手のニーズに合っていないのです」。

日本の固有のユニークさや価値がある

ケッチャムさんの会社は、空き家の過剰供給を利用し、空き家と興味を持つ買い手をマッチングさせるいくつかの企業のうちの1つである。Akiya & Inakaの物件リストには、1983年に建てられた東京都八王子市郊外の2195平方フィートの家も含まれている。この物件は、小さな庭と、小上がり和室、床の間、珍しい杉の編み込み天井がある応接間が特徴だ。この物件は3600万円で売りに出されている。

「どの日本人エージェントと話しても、この場所を取り壊すように勧められていました」と、家のオーナーである85歳の元ジャーナリスト、オカダ・タカヒロさんは語る。彼と彼の妻である85歳のレイコさんは、以前は家を賃貸していたが、昨年入居者が退去したため、売却を決めた。彼らの子供たちはこの物件には興味がなく、放置されたままだった。別のオーナーであれば、家を取り壊して土地を売却するという選択もあっただろう。

Akiya & Inakaを運営するケッチャムさんとアレンさん(写真:Andrew Faulk/The New York Times)

レイコさんは、「そんなことをしていては、日本の文化が失われてしまいます」と語った。「国際的な視点や外国人の目を通して見たとき、日本のものには固有のユニークさや価値があるはずです」。

ケッチャムさんとパートナーのパーカー・J・アレンさんは、2020年にビジネスを始めた頃と比較して、現在は約5倍の問い合わせがあると語る。

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