外国人が気がついた「日本の空き家」圧倒的な魅力 問い合わせが3年で5倍に増えた不動産業者も
日本の人口が減少し、より多くの物件が手付かずのまま放置される中で、都市部の過密感から解放されたいと感じる新たな購入者層が、手入れが必要な地方の物件を求めている。
2018年の住宅・土地統計調査による最新の政府データによれば、日本全国で約850万軒の空き家があるとされており、これは日本の住宅ストックの約14%に相当するが、専門家によると、現在はさらに多くの空き家があるという。野村総合研究所は、空き家の数は1100万軒以上に上り、2033年までには、日本のすべての住宅の30%を超える可能性があると予測している。
水田に囲まれた家を300万円で落札
東京都心から45分ほどの茨城県南部にある水田に囲まれたサーズフィールド家の物件は、前の所有者が亡くなった後、家族が相続を拒否したため、放棄された状態であった。地元の自治体が引き継ぎ、最低落札価格500万円で競売にかけたが、落札には至らなかった。
同物件が再び競売にかけられたとき、ジャヤさんは自分の運を試してみることにした。建築家の友人と家屋を点検した結果、長年放置されていたにもかかわらず、大きな問題は見つからなかった。そして彼は、この家を300万円で落札したのだ。
日本の家屋は、時間が経つにつれて価値が減少し、最終的には価値がなくなることが一般的だ。これは、第二次世界大戦後の建築や建築基準の変化による文化的遺産であり、土地の価値だけが保持される。家主には、老朽化した家を維持するインセンティブがほとんどなく、また、買い手は家を取り壊して新たな活用方法を模索することが多い。ただし、それには高額な費用がかかることもある。
中には、現存する家屋をそのまま利用することを希望する人々もいる。
「この家を壊して新しいものを建てるなんて、ありえないことです。そうするにはあまりにも美しかったからです。だから、私たちはリノベーションを選択しました」とジャヤさんは言う。「私はいつも、深いところに飛び込んで、いくつかのリスクを取って、新しいことを学ぶのが好きな人間です。何とかやっていけると確信していました」。