福島第一の原発事故は日本だけの問題ではない。国際チームで早期解決を--ラインホルド・O・シュタッフ氏

福島第一の原発事故は日本だけの問題ではない。国際チームで早期解決を--ラインホルド・O・シュタッフ氏

東日本大震災による津波の影響で、東京電力福島第一原子力発電所が機能不全に陥ってから3週間余り。安定化のカギを握る冷却システムの復旧に手こずる中、東電や政府の対応に海外からの不満が膨らみ始めている。原子力分野に詳しい、在日ドイツ商工会議所副理事長で、医療機器大手ドレーゲル・メディカル・ジャパン前社長のラインホルド・O・シュタッフ氏(写真)に話を聞いた。

--第一原発が事故を起こしてから3週間以上立ちますが、これまでの経緯をどうご覧になっていますか。

最大の問題は冷却システムが失われ、この復旧がまったく進んでいないことだ。数週間前に1~6号機まで外部電源がつながったとされたが、そこからまだ何も動いていない。東京電力などは核燃料棒や使用済み燃料の冷却に向けて、海水の注入や消防隊などによる放水を行ってきている。が、これを毎日続け続けていれば、たとえ投入量の20%近く蒸発したとしても、水があふれ出してしまうことは誰でも予想できることだ。また、こうした高濃度の放射性物質を含んだ水が海水に漏れ出すことも予想できる。

ところが東電の場合は、一つの事態が起こったらその時点で考えて対処して、また次の事態が起こったらその時点で考えて対応している。すべてが場当たり的で、まるで『パニック・サッカー』のようだ。

現場作業員の安全性に関しても疑問がある。24日には3号機で3人の作業員が被ばくする事故があったが、あれは放射線測定器の警報が鳴ったのに作業員が止めた疑いが持たれる。なぜかというと、その警報の意味をきちんと説明されていなかったからではないか。また今回、厚生労働省が作業員の被曝線量の上限を100ミリシーベルトから250ミリシーベルとまで引き上げたが、何の根拠があってそうしたのかも明確にされていない。作業環境も劣悪だった。

放射線物質の流出量はチェルノブイリ以上

--冷却システムの復旧は先の見えない作業になっていますが、何か打開策はあるでしょうか。

先月中旬、チェルノブイリの事故処理に従事したウクライナの科学者達が同国の日本大使館にある提案をしている。それは、燃料棒の冷却に水を使うのではなく、液体金属を利用するという手法だ。科学者達によると、冷却に水を利用することによって、水蒸気とジルコニウムの反応により水素が発生し、爆発を引き起こす可能性があるため、これをたとえばスズやなまりのような融点が低く、化学的反応も少ない金属に置き換えることが有効だ。

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