佐治信忠・サントリーホールディングス社長--自粛モードを続けても日本経済は活性化しない

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 注目エリアは中国や東南アジア。特に中国事業は越えなくてはならないヤマが多いので、もう少し落ち着くのを待って中国でM&Aを仕掛けても遅くない。今はまだ、経営基盤や人脈を蓄積していく段階だ。

──社長就任からちょうど10年。次のバトンタッチの時期は。

あと2~3年と時間を縛っている。1989年に親父(佐治敬三氏)が会長に退いてから実質20年経営しているため、バトンタッチにはいい時期。持ち株会社にしたのは次の社長候補を見つけるためでもある。

──次期社長の条件は。

後任の社長になる人は決断力を備えていることが絶対条件だ。そして何より大きな夢を持っている必要がある。夢のない人が社長になっても面白くない。目標をハッキリ社員に示せる人でないと社員はついてこないだろう。また、顧客が何を考えているのかという勘が働かないと社長業は務まらない。

さじ・のぶただ
1945年兵庫県生まれ。慶応義塾大学卒業後、71年に米カリフォルニア大学院修了。ソニー商事を経て74年にサントリー入社。89年副社長、2001年3月から現職。02年から会長兼任。ひげがトレードマーク。


(聞き手:鈴木雅幸、張 子渓 撮影:尾形文繁 =2011年4月9日号)

記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
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