東京港で46位「日本の港湾」地位低下が激しい背景 コンテナ貨物取扱量は増加、でも世界順位は低迷
表を見るとわかるように、特筆すべきこととして、上位7港それぞれの取扱量は、日本全体のコンテナ取扱量2246万TEU(2021年)を上回っています。また、シンガポール、釜山サン、ロッテルダムを除くと取扱量で上位10位を占めているのはすべて中国の港です。
日本の港湾は存在感が小さくなっています。日本港湾のコンテナ取扱量は2000年の1490万TEUから、2021年には2246万TEUまで増加しましたが、日本以外の国でコンテナ取扱量がさらに増加しているため、コンテナ貨物取扱量の順位では低迷が続いているのです。
神戸港が3位、横浜港が10位だった時代も
1975年にはコンテナ貨物取扱量で神戸港が世界第3位(1980年も第3位)に立ち、1995年でも横浜港が世界第10位だったものの、現在では東京港の第46位が最高位という状況です。これはアジアにおける製造業の生産拠点が日本から中国や東南アジアに移った事情を如実に反映しています。
日本発着貨物の取扱量の順位が下がっているなか、アジア・北米間とアジア・欧州間の基幹航路が日本の主要港に寄港する数も減少しており、日本のコンテナ港湾の地位低下が反映されているとの指摘があります。
アジア港湾への寄港数が伸びているにもかかわらず、日本の主要港湾(東京、横浜、名古屋、大阪、神戸)への基幹航路の寄港数は、1995年の143便/週から2021年には31便/週と大きく減少。一方で上海港は1便/週から66便/週へ、釜山港は27便/週から53便/週へと増加しているのです。
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