日本を輸出大国にした「コンテナ」知られざる凄さ ただの「鉄の箱」じゃない!グローバル化の立役者
コンテナは世界を大きく変えたテクノロジー
日本のように海に囲まれた島国だけではなく、世界の多くの国々において、安価に大量の貨物を輸送できる船舶を利用した海上輸送が物流の中心を担っています。そしてこの物流(海上輸送による国際貿易)は、世界経済と一体的に発展を続けてきました。
1990年から2018年まで、世界全体のGDPは3.6倍に増大しました。これと歩調を合わせて海上輸送量(重量ベース)も42.9億トンから118.9億トンと2.8倍に伸長しているのです。
ノーベル経済学賞を受賞したポール・クルーグマンは、コンテナ輸送が国際貿易に与えた影響は大きく、世界を変えたテクノロジーであると評価して、
とコメントしています。
経営学者ピーター・ドラッカーも、コンテナが存在しなければ、1960年代以降のすさまじい貿易の拡大は起こらなかったかもしれない、とその存在を大きく評価しています。
コンテナによる国際貿易の発展は、サプライチェーンの世界的な拡大をもたらし、グローバリゼーションを大きく進めることにつながったのです。海上輸送量に占めるコンテナ輸送の比率は80年代には5%に満たなかったものが、2017年には15.7%まで大きくなっています。
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