データベースの機能に取って代わる新たなテクノロジーが現れて、市場を空洞化することになるのか?
それとも、クラウド・コンピューティングがワークフローで主流となるにつれて、データベースを必要とするアプリケーションの数が飛躍的に増加し、結果としてデータベース市場が今以上に大きくなるのか?
どちらも良い質問だが、おそらくほとんどのVCは、データベース市場を狙うスタートアップには大企業を築くのに十分な規模の市場があるので、もし成功すれば投資のホームランになると考えるだろう。
エアビーアンドビーの市場規模は?
市場規模の見積もりをさらに難しくするのは、現在存在しない市場を狙うスタートアップや、テクノロジー的な制約があるためまだ規模が小さい市場を狙うスタートアップがもたらす影響だ。
たとえばエアビーアンドビーを考えてみよう。同社が最初に資金を集めたとき、使用した事例の大部分は、他人の家のソファで寝る人たちだった。
そのような、ひどくお腹を空かせている大学生がどれくらいいるのか調べればーーハンバーガーやチーズやラーメン、つまり、お腹を空かせた大学生が購入するその他製品の市場規模と同じようにーー論理的に結論を下すこともできただろう。
だが、時間がたつにつれて、サービスがほかの要素にまで拡大したらどうなるだろう? そのときはおそらく、既存のホテル市場が、全体的な市場規模の代わりとなるだろう。
なるほど、だがエアビーアンドビーの予約しやすさや低価格により、それまであまり旅行しなかった人たちが旅行するようになったらどうだろうか?
宿の必要な旅行者の市場が、エアビーアンドビーの登場によってむしろ拡大したとしたら?
今になってみると、エアビーアンドビーの成功は、これまでなかった旅行宿泊施設の新形態のおかげで、市場規模が拡大したことが背景にあると思われる。
幸運をつかむか逃すかは、VCの市場規模を理解する能力、発展途上の新市場でテクノロジーの果たす役割について創造的に考える能力によって決まるのだ。
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