結婚して不自由になる夫婦、自由度が増す夫婦の差 妻の人生を「本気で応援する夫」の柔軟な発想

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災害時に訪れたフィリピン・レイテ島の人々。この笑顔に友紀さんは逆に救われ、支援NGOブルードットをスタートさせた(写真提供:友紀さん)

お二人の育児生活は始まったばかりで、まだまだ試行錯誤段階です。実は、取材時は「寝かしつけいらず」だった双子くんも、最近は睡眠問題が大変だそう(クリアしたはずの問題がまたぶり返す、それもまた育児あるある!)。

「普通」に縛られすぎると不自由になることも

ただ、あいかわらず夫婦でタッグを組んだ育児は続けていて、剛史さんの家事育児の献身ぶりについては、友紀さんは「双子親でも、ここまでやってくれるパパはなかなかいない」と大絶賛。さらに「私は彼に甘えすぎかも。子どもたちのパパっ子ぶりもすごくて」とそんな心配が出てくるレベルです。

そんな剛史さんは「“パパの育児参加”という言葉がありますが、“参加”という言い方はおかしい。自分の子どもの育児に参加するのは当たり前。だいたい女性は“参加”なんて言葉使わないですよね。男性だけが育児をすると褒められるのもよくわからない。ただ、やっていることを妻に感謝されるのはうれしい。小さい子の育児をしてると、家で会話でコミュニケーションできるのは妻しかいない。だからパートナーとの関係は大事ですよね」と言います。

そして、今回いちばん面白いなと思ったのが、「型破りな夫婦でいよう」という夫婦のモットー。

日本は「普通」の型からはみ出ることを恐れる人が多くいる国です。夫婦喧嘩でも「普通はしないでしょ!?」というフレーズが使われることがよくあります。

でも、長い育児生活で「普通」に縛られすぎると、ストレスがたまり、不自由になることもあります。夫婦の性格によっては、この夫婦のように、むしろ型破りを目指すほうが、家族全員が幸せになれるかもしれません。このご夫婦は、今後も試行錯誤しつつ、いろんな型破りな夫婦生活を発信してくれそうな気がします。

というわけで、今回のつかれないヒントは……

普通の結婚生活、幸せなはずなのになぜかモヤモヤ……

誰しもが「普通」が幸せとは限らないし、
「普通」は時代や場所によって大きく変わる。
「自分が幸せなスタイル」を探してみては?
この連載にはサブ・コミュニティ「バル・ハラユキ」があります。ハラユキさんと夫婦の問題について語り合ってみませんか? 詳細はこちらから。
ハラユキ イラストレーター、コミックエッセイスト

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はらゆき / Harayuki

雑誌、書籍、広告、Webなどの媒体で執筆しつつ、コミックエッセイの著書も出版。2017年から約2年間バルセロナに住んだことをきっかけに、海外取材もスタートさせる。著書に『女子が踊れば!』 (幻冬舎)、『王子と赤ちゃん』(講談社)、『オラ!スペイン旅ごはん』(イースト・プレス)、この連載を書籍化した『ほしいのはつかれない家族』(講談社)など。この連載のオンライン・コミュニティ「バル・ハラユキ」も主宰し「つかれない家族をつくる方法」を日々探求、発信中。ハラユキさんのHPはこちら

 

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