日韓関係「戦後最悪から改善の兆し」が見える意味 立民・玄葉氏が明かす日韓関係悪化の「舞台裏」
新藤氏:今の玄葉さんの話もそうだが、文在寅前大統領は、大法院(最高裁)判決についても直前まで「何とかするから」、「最後は何とかするから」とずっと安倍さんに言っていた。それは(安倍さんの)回顧録の中にも出てくる。結局、どうにもならなかった、と言って真逆のことを言う。「司法が言うこと聞かなかった」とかね。韓国というのは誰かのせいにして、大きな約束事を変えてしまう。それをやってしまったらダメだと、根底から関係が壊れるよと。
日本に対しては、被害者と加害者という歴史認識があって、自分たちはこれだけひどい目にあったのだからとその問題を持ち出せるんだと。韓国の中でももうそういうスタイルはやめようという声がでている。今回の尹政権は、歴史認識で、日本をこれ以上追及するのはやめよう、私たち日韓は対等でいいんだと。こういう関係を作るために自分たちの国内問題として、この労働者問題は解決するんだと。日本に何かを求めないと。韓国世論は「なぜ求めないんだ」と言って怒ってるが、そうではないよねと。
この先きちんと正常化したことで日韓にはいいことが起きたと、安全保障や経済で今までとは違う、ものすごくいいことが起きていると。これを早く出せるかどうかにかかっている。
日韓関係改善の中…習主席はロシア訪問へ
松山キャスター:日韓関係改善の動きの一つの背景は、国際情勢だ。中国外務省は17日、習近平国家主席が20日からロシアを公式訪問してプーチン大統領と会談すると発表した。中露の接近に対して日韓両国はどう対処すべきか。
玄葉氏:イランとサウジアラビアの外交正常化を中国が仲介したのは驚いた。米国の存在感が中東で低下してきた。米国はシェールガスがあるので、あまりエネルギーを必要としなくなった。一方で、中国はエネルギーを必要とする大変なお得意様だ。そうすると、中国が原油価格を決める状況になってくる。ロシアは原油価格次第の国だから、原油価格が下がれば一気に国力が落ちる。中国がますますロシアに対して、影響力を行使できるようになる状況が生まれたと考えて向き合う必要がある。
新藤氏:米国と中国の対立は更に厳しくなる。ロシアのウクライナ侵略を見て、韓国は今まで米国と中国の間で曖昧戦略をとってきたが、それはもう通用しないという意識を強めると思う。日米韓3国が連携することはお互いに極めて重要だ。中国の潜在的な脅威がこれだけ高まっている中で、韓国ももう曖昧にはできない。日米と一緒にやろうと、韓国が態度を決するのではないかと期待している。
松山キャスター:日本が提唱した「自由で開かれたインド太平洋」構想に韓国も乗っていこうという動きがある。新しいダイナミズムが動き出しているのかなという気がする。
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