日韓関係「戦後最悪から改善の兆し」が見える意味 立民・玄葉氏が明かす日韓関係悪化の「舞台裏」
日韓関係改善の「意義と課題」
新藤氏は、「正常化に加えて新しいものを積み重ねて、日韓はもっといい関係になるのではないかと大きく期待したい」と話した。
一方で、新藤氏は、今回韓国側が解決策を示した、いわゆる「元徴用工(旧朝鮮半島出身労働者)」問題と、半導体関連品目の輸出管理厳格化措置などとを「リンクさせてはならない」と指摘。韓国の輸出管理体制の改善を厳正に見極めるべきだとの認識を示した。
立憲民主党の玄葉光一郎元外相は、今回の日韓首脳会談について「悪天候の中、よく軟着陸させた。これから安定飛行ができるかどうかだ」と語った。その上で「韓国といがみ合っている場合ではない。中国に向き合うために韓国とはしっかりと協力関係に持って行くという考え方が大事だ」と強調した。
今回の岸田・尹会談では、首脳が相互に訪問する「シャトル外交」再開でも合意した。「シャトル外交」は、2011年12月に野田佳彦首相(当時)が来日した韓国の李明博大統領(同)と会談したのを最後に途絶えていた。番組で玄葉氏は、野田・李両氏が首脳会談で慰安婦問題をめぐって応酬した舞台裏に言及。「対日歴史カードは絶対に切らない」としていた李氏がわずか2カ月後に態度を翻し、突然野田氏に「私はベトナムで謝った。だからあす(の首脳会談で)野田さんも謝ってくれ」と謝罪を要求してきたことを明らかにした。野田氏は応じず、その後、李氏が島根県の竹島に上陸するなどして日韓関係は急速に悪化していった。