WBCと侍ジャパンがここまで盛り上がる5つの理由 大谷翔平の凄さだけじゃない熱狂の背景
まだ20歳であどけなさが残る選手がいれば、負傷を押して出場する選手、高校球児のころのひたむきな姿がオーバーラップする選手、アメリカから来た鮮度抜群のニュースターなどもいる。野球の実力だけでなく、そのキャラクターに魅了される要素があるだけに、SNS投稿やメディア報道が増えるのは必然。
個性あふれる愛すべきキャラクターが力を合わせて戦う様子は、『キン肉マン』『ドラゴンボール』から『SLAM DUNK』『ONE PIECE』『鬼滅の刃』などに続く『週刊少年ジャンプ』に近い世界観を感じさせます。
選手自らのSNSでエンタメ度アップ
その個性あふれる愛すべき選手たちが「自らSNS発信を行っている」ことが3つ目の理由。実際、準々決勝の試合後、大谷選手がインスタグラムに、アメリカ・マイアミへ向かうチャーター機の前で撮った写真をアップすると、すぐに大きな反響を集めました。
4番を務めた吉田正尚選手もインスタグラムにイタリア戦のホームランシーンをアップ。さらにマイアミへ向かう機内の様子もアップし、ファンに「See you again(また会いましょう)」というメッセージを送るなどコミュニケーションを取り続けています。
これまでも、不振に悩んでいた村上宗隆選手が負傷で辞退した鈴木誠也選手から届いた愛あるイジリ動画をアップしたり、選手たちが開いた食事会の様子が何度もアップされたりなど、良好な関係を物語るエピソードが次々に投稿され、人々の共感や応援を誘っていました。
大谷選手のインスタグラムはフォロワーが倍増して現在は350万人を突破。「メジャーリーグでアメリカン・リーグMVPを獲るより、史上初の規定投球回と規定打席を達成するより、WBCで活躍するほうがフォロワーは増えやすい」ということかもしれません。
ちなみに岡本選手は13日にインスタグラムを開設したばかりですが、すでにフォロワーは20万人を突破。やはり選手たちのSNS投稿が関心を誘うほか、親近感を与えるなど、試合中以外の時間もファンにエンターテインメントを提供しているのではないでしょうか。
“私”を捨てられる「理想の上司」
次に4つ目の理由は、栗山英樹監督の支持率が試合を重ねるたびに高まっていること。これまでは大谷選手やダルビッシュ選手ら強烈な個の力を持つスター選手がフィーチャーされてばかりで、栗山監督に注目が集まることはほとんどありませんでした。
それどころか、栗山監督がファイターズを3年連続Bクラスに低迷させて退任し、その約1カ月後に侍ジャパン監督に就任したことを知っているNPBのファンたちからは、力量を不安視する声があがり続けていたくらいです。
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