JAL「セール」で"18時間"サイトダウン混乱の顛末 ネット限定のはずが「店舗」で購入できた人も

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JALがこれだけ低価格のセールを行うことは珍しく、テレビの地上波でもとりあげられるなど、世間での注目度は高かっただけに発売中止のダメージもまた大きなものとなった。

JALではあらかじめ、アクセス集中を想定してシステムの強化を図っており、8日の23:45から9日の早朝にかけて同社のウェブサイトへアクセスしづらくなることをアナウンスしていた。深夜0時開始であれば、翌朝には通常の状態に戻ることを想定したのだろう。だが、その想定を上回る状況が発生したことになる。

なお、2月末にセール運賃を発売開始したANAでも深夜に2時間ほどサイトにつながりづらい状況となったものの、この時刻にサイトにアクセスする人のほとんどがセール購入希望者と想定され、大きな問題とはならなかった。

JALプラザで購入した人も

今回のタイムセールは当初JALのウェブサイト限定とうたっていたが、実際には、国内線のコールセンター経由での購入や東京の有楽町のJALプラザでの購入も可能となっていた。9日の午後、JALプラザでセールチケットを購入した東京都在住の中西圭一氏(仮名)によれば、次のような状況だったという。

「14:05に番号札をとり、14:50に呼ばれました。20人待ちです。待っている間に、申込用紙を渡されて用件をヒアリングされました。『こうなることを予測できなかったのか。あなたに言っても仕方ないけど』と係員に言っている男性がいましたが、概してみなさんおとなしかったです。僕自身は釧路往復を購入しに行ったのですが、ついでに土日での石垣島往復もとってしまいました」

中西氏のように首尾よく購入できた人はごくわずかで、ほぼすべての購入希望者にとって大きなストレスを感じるものとなってしまった。どの企業であっても長時間のウェブサイトへのアクセス障害は顧客に不利益をもたらすが、公共交通機関である航空会社の場合、とりわけダメージが大きい。

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