日産「キューブ」コンパクトハイトワゴン時代へ 商品価値を視覚的に訴えかけた四角い造形の妙

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3代目キューブ
2008年にフルモデルチェンジし、3代目となったキューブ(写真:日産自動車)

2代目キューブでは、派生として「キューブキュービック」と名付けられた荷室を拡大した車種も設定され、5ナンバー車でありながら3列シートも採り入れていた。

簡素で四角い外観によって、室内空間の有効性を見た目にも想像させる商品性は、ホンダ「ステップワゴン」でも表現されていたが、2代目のキューブやキューブキュービックはいっそう極め、同時に単に四角いだけでない、魅力的な外観にもなっていた。

初代キューブ以上に、その価値を視覚的に訴えかけたのが2代目キューブだった。そして、6年間販売され、3代目へ受け継がれる。

惜しまれつつ2019年に役目を終える

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3代目のキューブは、2代目の継承といえる外観で、より洗練させた造形を目指していた。しかし、2代目の明快さはやや失われ、存在意義も薄れさせたといえるのではないか。ただし、走行性能や乗り心地は大きく前進し、5ナンバーの小型車でありながら上級のハイトワゴンという味わいを備えていた。そして、歴代キューブでもっとも長い11年間生産が続けられたが、2019年にモデルチェンジを迎えることなく生産が終えられた。

キューブに近い価値は「ノート」に移行し、また基になった「マーチ」も2022年に生産を終え、40年という歴史に幕を閉じている。そして5ナンバーで人も荷物も運べる車種はノートに集約されたことになる。

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御堀 直嗣 モータージャーナリスト

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みほり なおつぐ / Naotsugu Mihori

1955年、東京都生まれ。玉川大学工学部卒業。大学卒業後はレースでも活躍し、その後フリーのモータージャーナリストに。現在、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員を務める。日本EVクラブ副代表としてEVや環境・エネルギー分野に詳しい。趣味は、読書と、週1回の乗馬。

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