心臓血管医が解説「大動脈解離から身を守る方法」 肥満のある40~50代男性と高齢者がリスク大
そういう意味では、一刻も早く治療につなげるシステムが大事だといえる。調べてみると、
例えば、東京都には急性心血管疾患が生じたときに、速やかに患者を心血管集中治療施設(CCU)へ搬送するネットワーク機構「東京都CCUネットワーク」がある。2010年11月には、急性期の大動脈疾患に対して、より効率的な患者搬送システム「急性大動脈スーパーネットワーク」ができ、死亡者数の減少を目指している。
「循環器病対策基本法」5年前に成立
国の取り組みに関しては、2018年12月に「循環器病対策基本法」が成立。心不全や血管病(大動脈解離はここに含まれる)、脳卒中を克服するため、医療体制の充実などが図られている。
いずれにせよ、大動脈解離について正しい知識をもって、万が一のときに迷わず素早く対応できるかどうかが大切だ。
天国に旅立った笑瓶さんが、はからずも大動脈解離という疾患を広く世の中に知らせるきっかけとなり、それに対峙する医療者がいることがわかった。さらには、命の尊さを教えてくれた。哀悼の意を捧げたい。
山本晋医師
1986年に香川医科大学卒業後、日本医科大学救命救急センター、順天堂大学医学部附属順天堂医院、米テキサス心臓研究所心臓血管外科などでの勤務を経て、2003年に川崎幸病院に入職、同年に国内初の大動脈専門施設となる同院「川崎大動脈センター」新設に尽力、2018年同病院院長に就任。
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