アメリカの高校生が授業で習う「分散投資」の基本 幅広い銘柄を保有、分散投資する「ETF」

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リアルタイムで取引が可能な、上場投資信託(ETF)を紹介します(写真:metamorworks/PIXTA)
コロナ禍以降、日本でも「投資」を始める人が少なくない。個人投資家たちに近年人気を博しているのが「米国株投資」だ。その本場、アメリカの高校生たちは、「米国株投資」の超基本をどのように学んでいるのか? 全米の高校生が学んできたバイブル『アメリカの高校生が学んでいる投資の教科書』をもとに、「市場に負けずに着実に資産を増やす、インデックスファンドの極意」について前回記事に続いて解説する。
※本記事は投資による利益を保証するものではありません。投資に関する最終決定はご自身の判断で行ってください。

値動きを見ながら市場で取引できる、ETF

前回記事で、インデックス投資とその利点について紹介した。「これを機にインデックス投資をやってみたい」と思った人は、投資信託以外にも、上場投資信託(ETF)という選択肢があることも知っておいてほしい。ETFは基本的にインデックスファンドと同じものだが、株式と同じように市場で取引できるという特徴がある。

投資信託は、注文を出したらすぐに売買できるわけではなく、決済が完了するまでにだいたい数日ほどかかる。そのため狙った価格で取引することはできない。それに対してETFは、株式と同じように市場に上場されているので、値動きを見ながらリアルタイムでの取引が可能だ。

しかし、いくらリアルタイムでの取引が可能とはいえ、頻繁に売買することはおすすめしない。売買するたびに手数料がかかるので、最終的なリターンがかなり目減りしてしまうかもしれないからだ。

ETFもインデックスファンドと同じで、長期保有に適している。たとえば、アメリカの市場に上場されているほぼすべてのアメリカ企業に投資するバンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)を長期保有していれば、インデックスファンドと同じくらい安全な投資になるだろう。VTIの総経費率はわずか0.03%ほどだ。

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