日立化成、TOTO……再開メド立たない原発周辺の企業拠点【地図で見る震災被害】

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 品目は違うが状況は衛生陶器最大手のTOTOも同じだ。TOTOは、避難対象地域に楢葉工場(同郡楢葉町南工業団地)、富岡工場(同郡富岡町富岡工業団地)の2工場を構える。いずれも光ファイバーなどに使うファインセラミックスを生産する。

TOTOのファインセラミックスの生産拠点は双葉郡にある2工場のみ。目下、TOTOでは事業継続に向けて、他社へのOEM(相手先ブランドによる生産)委託へ切り替える検討を進めているほか、避難指示が解消され次第、生産ラインを他拠点に移転したい意向だ。

アグロカネショウの場合は事態がかなり深刻とみられる。福島県大熊町の海岸沿いにある大熊東工業団地内に位置する福島工場は、福島第一原発から北へ500メートルほどに位置する。

この福島工場はアグロカネショウの主力生産拠点。同社は、所沢を研究中心の事業所をすることなどを目的に、2008年に所沢事業所内の生産設備を福島工場に移転、同工場の増設を行っている。新潟・直江津にも工場があるが、製造拠点として大きな役割を担っているこの福島工場の復帰が遅れれば、同社業績にも大きな影響が出ると予想される。

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