【産業天気図・証券業】『薄曇り』だが証券市場に資金の流れを呼び寄せ、『晴れ間』ののぞく展開も

●お天気概況
 証券の2005年度の空模様は『薄曇り』といったところ。株式相場が膠着感を強めて外債販売が低調だった04年度の『曇り』からは若干持ち直すと見る。株式相場は新年度に入っても4月、5月と冴えない展開が続くが、相場が年を通じて低調と見る向きはまだ少数派。また毎月分配型投信や割安株、新興国ファンドなど特徴のある投信や個人向け国債などのいわゆる募集商品の販売環境は、むしろ良好と言ってよい。ペイオフが解禁された4月以降、銀行の低金利を嫌う一部資金が証券市場に向かっていることも確かで、こうした流れを引き寄せた証券を中心に、やや『晴れ間』ののぞく展開も期待できそうだ。
 
●今後の注目点
 最大手の野村ホールディングスは、金融機関との仲介提携やネット機能を強化。相続関係サービスも始めるなど、国内営業では顧客基盤拡大に向けた取り組みに余念がない。ホールセール業務ではローンや株式デリバティブなど戦略ビジネスの収益化を目指す。2位の大和証券グループ本社は三井住友銀行との一層の連携強化で大法人専業部門が引き続き業績を牽引すると見込まれる。
 最高益更新の続くネット専業証券は、今年も勢力を拡大する公算。カブドットコム証券が系列のUFJ銀行とネット上での資料請求や口座開設事務の一元化を図るほか、イー・トレード証券はヤフーとの証券仲介業での提携を発表した。個人の株式売買に占めるネット取引の割合は、すでに8割を超えた。ここから先は、新規の顧客獲得競争の成否が中長期的な各社の成長力を左右することになりそうだ。
【水落隆博記者】


(株)東洋経済新報社 電子メディア編集部

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