テスラでグランドキャニオンへ走ってわかった事 環境性能を別にして、これなら売れるのも当然か

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(撮影:木野龍逸)

グランドキャニオンの絶景は想像を超えていて、すぐに戻るつもりだったのに結局は3時間近く滞在してしまった。観光地あるあるである。

(撮影:木野龍逸)

帰路は、またホワイトヒルズで充電すれば、バッテリー残量を半分以上残してラスベガスまで戻ることができそうだった。

そんなふうに軽く考えていたら、ホワイトヒルズでちょっとびっくりしてしまった。バッテリー残量は32%で問題なかったが、充電器8台のうち7台が使用中だったのだ。残っていた1台に車を滑り込ませると、すぐ後から別のテスラ車が入ってきて、満車なのを見て出ていった。

充電は基本的に30分単位なので、少し待てばどれかが空くのだろうけど、それにしても車が多い。夕方など交通量が多いときには気をつける必要があるのかもしれない。

ここでも、バッテリー残量を見ながら充電時間は20分ほどで切り上げた。残量が、32%から76%まで回復したからだ。往路よりたくさん電気が入ったのは残量が少なかったからだが、「急速」という言葉にふさわしい入り方だなあと思った。

返却前にスーパーチャージャーステーション「High Roller at LINQ」で充電(撮影:木野龍逸)

その後、問題なくラスベガスまで戻り、車を返却する前に営業所近くのスーパーチャージャーステーション「High Roller at LINQ」で充電した。

24基の充電器を備えるこのステーションでも、ちょっとした驚きがあった。街中なのでステーションにはゲートが付いている。車のタッチスクリーンを操作すると、このゲートを開ける暗証番号が表示されるのだ。もちろん、タッチスクリーンには空いている急速充電器の数も出ていた。

よく考えられているなあ。

レンタカー代はちょっと高いけど、余裕があればまたテスラの車を借りてみたいと思った。今度はもうちょっと長い距離を走ってみたくなった。

EVを売るために必要なものを揃えているから売れる

日本では今でも、EVが普及するのが先か、充電インフラが先かという鶏と卵の議論を聞くことがある。この議論では、自動車メーカーは車を作って売り、インフラ整備は別の会社が担うという役割分担が明確だ。

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