テスラでグランドキャニオンへ走ってわかった事 環境性能を別にして、これなら売れるのも当然か

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朝、7時半過ぎ、隣のホテル1階にあるレンタカー営業所のカウンターに行くと、「モデル3は先に貸してしまって残ってない。25ドル(約3200円)高くなるけどモデルYはある」と言われる。借りられないのは困るし交渉も面倒なので、25ドルプラスで、総額約230ドル(約3万円)に涙しながらカード決済をした。円安を恨む。

車は「モデルY」のAWD/ロングレンジだった。アメリカ・エネルギー省と環境保護局による燃費データサイトでは、航続距離は330マイル(528km)だ。満充電なら、ほんとに余裕の距離である。

簡単な説明を受けて、いざ「モデルY」で出発……する前にタッチスクリーンでざっと全体の機能を確認。いちばん気になるバッテリーの充電残量(SOC)は78%。返却時にはここまで戻しておいてほしいと、受付の女性に強調された。

ガソリン車と違ってレンタカーのテスラ車は無料で充電できるし、借りる時間は24時間なので時間にも余裕がある。現状戻しでも問題なし。

ちなみに78%だと、ざっくり計算で航続距離は257マイル(約411km)。日帰りドライブなら余裕はありそうだ。

その他、モニター表示を馴染みのある日本語にしたり、Bluetoothの設定をしたりしていたら、あっという間に時間が過ぎて8時を回る。早めに出ようと思っていたが、物事は思い通りに進まない。

あそこにもここにもテスラが走る

駐車場から外に出ると、空は快晴だった。左折時に左車線を走らないよう気をつけながらUS国道93号線に乗り、あとはひたすら南東を目指す。

(撮影:木野龍逸)

外気温は7度。ヒーターの利きは問題ないけど、これ以上、寒くなると航続距離が微妙に短くなりそうだった。

最初の目的地は、約66マイル(約106km)先にあるスーパーチャージャーだ。テスラのナビに表示される到着時の予想バッテリー残量は、39%だった。

到着時の予想残量(撮影:木野龍逸)

バッテリー残量予測はこれまでの運転の仕方が影響するので、レンタカーではどのくらいアテになるのか見えないところがある。それでも数字上は余裕があるので、とりあえず信じることにした。

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