「新ペヤング」は、いったい何が変わったのか ゴキブリ騒動から半年、6月に販売再開

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6月から、まずは首都圏で販売再開される見通しになった「ペヤングソースやきそば」(撮影:尾形文繁)

2014年12月に購入者の指摘によりゴキブリの混入が判明し、半年間にわたって製造・販売休止に追い込まれていたカップ麺「ペヤングソースやきそば」が今年6月上旬にも販売再開されることになった。

同製品を製造するまるか食品(群馬県伊勢崎市)は、指摘を受けた当初は「製造過程で混入することは考えられない」と強調。しかし1週間たって「製造過程での混入の可能性を否定できない」と一転して自社の責任を認め、全工場の製造中止と販売休止を発表。工場設備の刷新と改修に着手した。

工場のすき間を塞ぎ、密閉性を高める

具体的には、すべてのすき間を塞ぐためにひび割れ部分を補修。古い床や壁面などの表面を剥がし、油汚れに強くおうとつのない素材を使用することで、清潔感の向上に努めた。

また「ゼロからのスタート」と位置づけて、従業員教育を徹底。工場への出入り方法やトイレ休憩の仕方など細かくマニュアルを見直したという。

返品対応や設備刷新費用は数十億円規模にまで膨らんだもよう。売り上げ130億円規模(流通を担う子会社のまるか商事ベース)の同社にとっては痛い出費だが、これまでの利益の積み上げにより、銀行借り入れに頼ることなく手元資金でまかなったという。

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