消えたペヤング、何を間違えてしまったのか いまだに原因が特定されないのはナゼ?
ペヤングソースやきそばのゴキブリ騒動が起きたのは12月初旬のこと。すでに20日以上が経過した。台所がおせち料理の準備で占拠されがちな年末年始は、ポットからお湯を入れるだけで食事を楽しめる即席麺が大活躍するシーズンだが、そこにペヤングの姿は、ない。
ことの発端は12月2日に大学生が「ペヤングからゴキブリが出てきた」というメッセージと、現物の画像をツイッターに投稿したことだ。それから9日後の12月12日には、製造元のまるか食品は、ゴキブリが出てきた製品のみならず、全商品の販売休止に追い込まれ、スーパーの店頭からペヤング製品は姿を消した。
まるか食品のホームページも事実上閉鎖された状態になっており、今回の不祥事を詫びるお詫び文のみが掲載されている状態だ。
対照的だった日清食品の対応
一方、12月10日には、日清食品の冷凍パスタ「スパ王」からもゴキブリらしき虫の体の一部が見つかったとして、自主回収を公表している。しかし、その後の経過はペヤングとは対照的。自主回収の対象になった商品自体は店頭から姿を消しているが、冷凍パスタ「スパ王」の他の製品を並べた棚は健在だ。
自主回収の対象になったスパ王製品は静岡工場で生産されたものだが、現在店頭に出回っているものも同じ静岡工場で生産されている。両社の明暗を分けたものは一体何だったのか。
危機管理対応に詳しい山口利昭弁護士は明暗を分けた要因について「日清は発生原因と、混入の可能性がある製品の製造場所や製造日がすぐに特定できた。世間に知れる前に会社側から公表できたのも大きい」と分析する。
まるか食品の場合は消費者による発見から即、ツイッターに投稿されてしまったので、会社側が知る前に世間が知り、大騒ぎになってしまった。会社側が大学生から現物を回収したのは投稿の翌日。1カ月近く経った今も混入経路はわからないままだ。
これに対し、日清は投稿される前に会社側が把握できた様で、12月10日の自主回収公表まで世間に知られずに済んでいる。「具材に使用している野菜から混入した可能性が高いと判断した」として、どこの工場でいつ製造したものにどういう経路で混入したのかを把握した上での自主回収を公表している。
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