小僧寿し「580円ラーメン」は美味いのか

1号店は想定の倍近くを集客

幸楽苑が290円ラーメン中止を検討するなど、原料小麦の価格上昇に苦しむラーメン業界は大きく揺れている。そんな中にあって、千葉県市川市の京成八幡駅近くに12月、1軒の新しいラーメン店がオープンした。「麺や小僧」。持ち帰りすしチェーン大手「小僧寿し」が手掛ける新業態のラーメン1号店である。

小僧寿しは1972年の創業。直営、フランチャイズ(FC)合わせて約360店の持ち帰りすし「小僧寿し」を主力に弁当店、立ち食い寿し店なども運営してきたが、回転寿しチェーンの台頭のほか、スーパーやコンビニエンスストアの寿し販売強化など競争環境は厳しく業績は大苦戦。2013年12月期まで4年連続で最終赤字を強いられ、2014年6月中間期も4.7億円の経常赤字となっている。

この苦境を脱するため、8月に新体制が始動。新社長として就任した、建設技術者の派遣事業を手掛ける夢真ホールディングス(HD)の佐藤真吾会長兼社長が、抜本改革として打ち出したのが不採算店の閉鎖や業態転換だ。その目玉の一つがラーメン業態への進出というワケである。

立ち食い寿し店を業態転換

12月1日にオープンした「麺や小僧」の京成八幡店はもともと、小僧寿し系の「鉢巻太助」という立ち食い寿司店だった。ここを利益率の高いラーメン店に転換して、業績改善を図ろうという戦略だ。よくよく店内を眺めると、当時の鮮魚が並んでいたネタケースこそ撤去しているものの、カウンターは以前のままを流用。そこに椅子を7席配置。奥には4人掛けのテーブル席もある。既存店舗や従来の設備を活用することで、コストを抑えている。

店内は立ち食い寿し店のカウンターを流用

肝心のラーメンはどうか。主力メニューとみられる「ラーメン」(580円+税)を注文してみたところ、ものの数分で提供された。

スープはとんこつと鶏がらを半々で採った白湯(パイタン)系。優しいとろみがありつつも爽やかな口当たりで、幅広い年齢層に支持されそうな味わいだ。スープの温度も高くアツアツで、オペレーション的にも問題ない。

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