有料会員限定

日本の脱炭素は「再エネ」をもっと議論すべきだ 政府の「GX」政策を国際大学の橘川副学長に聞く

✎ 1〜 ✎ 11 ✎ 12 ✎ 13 ✎ 最新
拡大
縮小

2月10日に閣議決定されたGX基本方針。日本のエネルギー構造の大転換につながるのか。

インタビューを受ける国際大学 副学長 橘川武郎氏
橘川武郎(きっかわ・たけお)/国際大学 副学長。東京大学教授、一橋大学教授、東京理科大学教授などを経て現職。研究分野はエネルギー産業論、日本経営史。経済産業省・総合資源エネルギー調査会基本政策分科会委員。近著に『メタネーション』(共著)。(撮影:尾形文繁)

特集「どうするエネルギー危機 どうなる脱炭素」の他の記事を読む

GX(グリーントランスフォーメーション)基本方針はカーボンニュートラルの実現に向けて、エネルギー構造の抜本的な転換を促すのか。
国内外のエネルギー事情に詳しい橘川武郎・国際大学副学長に聞いた。

──GX基本方針の策定過程では、原子力発電のあり方が注目されました。

原子力政策が大転換したかというと、まったく違う。決まったのは、実質的に既設炉の運転延長だけだ。

次世代革新炉については「建て替え」という文言が盛り込まれたが、いつどこに造るかはまったく言及がない。古くなった原発の運転延長は、新しい原発への建て替えと比べて事故の危険性や突然停止するリスクが高くなる。しかし、コストが安く済むため電力会社は運転延長を優先し、次世代革新炉への建て替えには及び腰になる。

次ページ総額150兆円の投資の成否は
関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
日本製鉄、あえて「高炉の新設」を選択した事情
日本製鉄、あえて「高炉の新設」を選択した事情
パチンコ業界で「キャッシュレス」進まぬ複雑背景
パチンコ業界で「キャッシュレス」進まぬ複雑背景
ヤマト、EC宅配増でも連続減益の悩ましい事情
ヤマト、EC宅配増でも連続減益の悩ましい事情
半導体需給に変調の兆し、歴史的な逼迫は終焉?
半導体需給に変調の兆し、歴史的な逼迫は終焉?
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
特集インデックス
どうするエネルギー危機 どうなる脱炭素
十倉会長「産業が滅べば脱炭素に貢献できない」
脱炭素社会へ官民150兆円投資、「GX」政策の全貌
カルテル主導の関電は課徴金免除、情報漏洩も
元首相秘書官が語る「日本のエネルギー戦略」
ユーラスは当初計画を縮小も、議論は泥沼化
副社長「総意としての賛成ないと進められない」
脱炭素を名目に「なんちゃってファンド」を設立
再エネの「切り札」獲得へ交錯する企業の思惑
岸田政権がごり押しする「GX基本方針」の危うさ
龍谷大の大島堅一教授に「原子力の将来」を聞く
日本に原子力産業を残すべきかが問われる
政府の「GX」政策を国際大学の橘川副学長に聞く
国連の「10提言」で日本企業が注意すべき点は?
相殺に使われる炭素クレジットの質は玉石混淆
「クレジットの欠陥を理解しつつも活用する」
「サハリン2」は早晩停止のリスク、早急に対策を
ヤーギン氏に聞く「エネルギー地政学」の未来図
電力・ガス料金「倍増」で産業界から上がる悲鳴
「再エネ賦課金」として国民負担が増した懸念も
JX金属は「都市鉱山」を活用、鍵は排出量の削減
金属・リサイクル部長に可能性と課題を聞いた
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料会員登録のご案内