上司B「勤続年数の長いベテランなので、私も苦手意識があり、あまりかかわらず遠ざけてしまっていたのです。そうしたら嫌われてしまったようで、私とは会話もしなければ、目も合わせずで。お局様の手下の社員たちも私を無視するようになり……。おかげで仕事が滞るようになってしまいまして……」
このような「お局様」は、部署にただならぬ支配力を行使してしまうケースがありますね。ただ、まずは考えてみてください。この「お局様」はなぜこのように影響力を誇示するのでしょうか。そこを考えてみれば、解決策が見えてくるかもしれません。
上司B「たしかに。数年前はかわいらしい新入社員でした。いったい何が彼女をあそこまで変えてしまったんだろう……」
「お局様」だって、「お局様」になりたくない
「お局様」はなぜ「お局様」になってしまったのでしょうか。おそらくそれは、本人が望んで「お局様」になったのではなく、周りの社員たちがベテランの女子社員を「お局様」として祭りあげてしまったからではないでしょうか。あるいは、上司側も、彼女に対してしかることもせず、ワガママをただ放置してしまったのかもしれません。
上司B「……恥ずかしながら、そうかもしれません」
そうすることで、本人の望む・望まないにかかわらず、次第にプライドだけが膨れ上がり、結果として近寄りがたいバリアを張る状態になってしまったのではないでしょうか。もしかしたら「お局様」本人がいちばん自分を「格好悪い」と思っているかもしれません。
そこで、上司であるあなたの取るべき行動は、たったひとつです。相手が「お局様」だからといってかかわらないのではなく、「お局様」だからこそ頼って、それなりの仕事を与えるようにするのです。
「やる気が感じられないので仕事をさせられない」と思っている方もいるかもしれませんが、それはやる気がないのではなく、自分を無視して若い女子社員にばかり仕事を振っているのを見て、排他的な「劣等感」を抱いているのです。なので、それを感じさせないよう、認めてあげるのです。
上司B「たしかに腫れものに触るように扱って、避けてばかりいました。これからも一緒に働くなら、仲良くしていたほうが絶対にいいですよね! わかりました。先入観を捨てて、心を開いてみます!」
「頼りにしています」とアピールをし、「実は大変な思いをしてこられたんですよね」と理解をしてあげる。そして目に余るような態度には、きちんと注意をする。そうすれば、上司が誰よりも自分を理解してくれていると思った「お局様」はあなたの味方になり、戦力化します。その信頼関係は強大な武器になることでしょう。
上司C「お局様はまだいいですよ! うちの部署にはさらに厄介な、お局様に情報を提供する『側近女子』がいるんです」
「側近女子」?! 実はこの「側近女子」こそ、諸悪の根源です。一見、人付き合いもうまそうで、性格も明るく、仕事にも一生懸命に見えるのですが、上司Aさんの悩みよりも上司Bさんの悩みよりも、根が深い問題だったりします。
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