不振の4輪を2輪が支える――。ホンダでは近年、こうした構図が続いてきた。4輪が「稼げない事業」になった原因は何だったのか。
2016年度に世界販売600万台──。これはホンダが10年代に掲げていた「幻」に終わった販売台数目標だ。
新興国を中心に拡大路線を敷いたものの、思うように販売台数は伸びず、結局撤回に追い込まれた。「実はあのとき、800万台を目指すという話すら聞いていた」。あるホンダ系部品メーカーの首脳はため息をつく。
その後、4輪事業の採算は徐々に悪化し、営業利益率は近年1〜2%台で推移する。販売台数も、ヒット車の不足や生産制約の発生などで約400万台にまで下がった。
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