2023年1月、試作車の公開にまでこぎ着けたソニー・ホンダモビリティ。異業種同士の融合でどのような勝ち筋を描くのか。ソニー出身の川西泉社長、ホンダ出身の水野泰秀会長の2トップを直撃した。
──米国で初公開した試作車に多くの人が関心を寄せていました。
川西(以下同)「思い切ったね」と多くの人に言われた。確かにデザインも思い切ったし、自動車の価値基準を変えようともしている。
モビリティーの進化とは何か。エンジンがモーターに置き換わることをもって進化とはいえないだろう。移動手段であること、運転する楽しみといった本質は変わらない。進化の方向性は、「インテリジェンス」になっていくと考える。
ADAS(先進運転支援システム)やエンターテインメントなど、ソフトウェアの重要性が増すほど、そこが勝負の舞台になる。単なる移動手段ではなくなり、新たな付加価値が提供されていくのではないか。僕はもともとソフトウェアエンジニア。価値基準の根底にソフトがあった。
自動車に「知性」が備わる
──インテリジェンスとは「知性」「賢さ」ですか。
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