「ドムドムバーガー」復活を支える3つの"意外性" ハンバーガー店がアパレルを売るのはなぜか

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そこで「博品館TOY PARK」とのコラボレーションアイテムとして、博品館カラーのパープルの「どむぞうくんぬいぐるみボールチェーン」の販売を計画し、その告知を1月5日にツイッターでしたところ、4.8万人のフォロワーにもかかわらず、204.4万件のインプレッションがあり、4492件もリツイートされた。

結果として、オンラインショップでは2分程度でアイテムが完売しただけでなく、「博品館TOY PARK」のリアル店舗でも開催期間中の在庫が4日間で完売した。アパレルとの取り組みについても、ドムドム側が周知しなくてもファンが自発的に拡散してくれることが少なくないようだ。

企業とのコラボが認知度向上につながる

「ドムドムハンバーガーは、多くの店舗が町場のスーパーなどに出店しています。ですので、店舗で何かキャンペーンをやったとしてもお客様の反応は限定的。だからこそ、これまでリーチできなかった層にブランドを認知してもらうためには、企業とのコラボレーションは欠かせません。また、それを広める手段として、ツイッターやそこにいるファンの方々の存在は非常に大きいです」(藤﨑社長)

藤崎忍社長
(撮影:尾形 文繁)

同社ではツイッターを通して客の声を拾い上げ、それを営業施策や店作りなどにも生かしている。まさにファンづくりと、マーケティングの両面でツイッターの存在は欠かせないものとなっている。

会社やブランドに勢いがあるタイミングで、出店攻勢をかけるのも、飲食ビジネスを成功させる1つの定石だ。実際、藤﨑社長のやり方をもどかしく感じる向きもあるだろう。しかし、コロナ禍では飲食店が感染拡大の原因になっていると批難され、その存在意義が問われた。また、外食の需要が減ったことで、これまでの成功方程式が通用しなくなり、生き残るには新しい顧客との関係性づくりも欠かせなくなっている。

こうした中で、話題を集め、着実に業績を伸ばしつつあるドムドムハンバーガーはコロナ禍以降の、新たな外食店の在り方を提示しているのかもしれない。

三輪 大輔 フードジャーナリスト

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みわだいすけ / Daisuke Miwa

1982年生まれ、福岡県出身。法政大学卒業後、医療関係の出版社などを経て2014年に独立。外食を中心に取材活動を行い、2019年7月からは「月刊飲食店経営」の副編集長を務める。「ガイアの夜明け」に出演するなどフードジャーナリストとしての活動の幅を広げ、これまでインタビューした経営者の数は 500 名以上、外食だけでも200名近くに及ぶ。

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