90年代VS令和「恋愛ドラマ」意外すぎる3つの違い ヒロイン像・恋敵の存在・仲間内での恋愛模様に見る差
1990年代の恋愛ドラマには必ず嫌なライバル役がいた。
「酒井法子さん主演の『星の金貨』では細川直美さん演じるライバルが意地悪でこれでもかと酒井さんに嫌がらせをする令嬢役でした。『東京ラブストーリー』の有森也実さんが演じる役は意地悪ではないですが、ジワジワと追い詰めてくる嫌な女で視聴者から殺害予告をされるほど嫌われてしまいました。
『ずっとあなたが好きだった』でもヒロインの賀来千香子さんに対して宮崎ますみさん演じる恋敵は自殺未遂までして追い詰めます」(前出・テレビ誌編集者)
一方で令和の恋敵は、無駄な意地悪はしない。
「『silent』と『初恋』で恋敵を演じた夏帆さんの役はどちらも人物の背景がしっかり描かれているので見ている側が同情してしまうような恋敵でした。ただの当て馬として描かれないのが令和の特徴のような気がします」(テレビ誌編集者)
1990年代は群像劇が多い
主役を引き立てるために存在する脇役の描かれ方をしていた1990年代と、すべての登場人物の背景を丁寧に描く令和。多様性がうたわれる現代では必須なのかもしれない。
1990年代の恋愛ドラマは「群像劇が多いのも特徴」だと神無月さん。
「1991年のフジの月9ドラマ『東京ラブストーリー』は男女5人の複雑に絡み合う恋愛模様を描いた名作ですが、身もふたもありませんが、仲間内で付き合ったり離れたりの繰り返しだったな、と。それゆえ奔放ではあれど、カンチに一途なリカへの応援が、一大ブームとなって爆発したんだと思います。
そして同じ柴門ふみさん原作で1993年の月9ドラマ『あすなろ白書』では主演の石田ひかりさんに筒井道隆さん、恋のライバル役としてまだブレイク前の木村拓哉さん、ヒロインの友人には鈴木杏樹さん、その思い人として西島秀俊さんがメインキャストとして登場します。ここまでで5人。さらに筒井道隆さんの元恋人なども参戦して複雑な恋愛模様に」