「芸能事務所が映画を作る」レプロが探る新機軸 新人監督の企画に出資して、映画を製作する
――ハリウッドでは、予算数百億円規模の作品に、才能ある新人監督を抜擢するというケースはしばしば聞きますが、日本のメジャーではなかなかそういった話は聞きません。しかしインディーズには才能あふれる監督が多くいるわけで、そういう意味で、こういった中規模作品のプロジェクトが両者をつなげる役割を持っているのではないかと思うのですが。
おっしゃるように、それは日本映画界の課題だと思います。インディーズはインディーズで、本当にたくさんの作品があり、素晴らしい作品もありますけど、そこからいきなりメジャーの商業映画で撮るための道筋がなかなかありません。
僕は1989年生まれなんですが、同世代だと(『とんかつDJアゲ太郎』『真夜中乙女戦争』などの)二宮健監督など、限られた人になってしまいます。
今回の企画に関わっている方で言えば、井樫彩監督やふくだももこ監督も商業で作品を発表していますが、もっと予算のある作品を託されてもいい才能だと思います。
メジャーの映画会社の方からするといきなり若手を抜擢するのは難しいのはわかりますので、自分と同世代やそれより若い監督が商業映画に活躍の場を移している年齢になった今、インディーズからメジャーに渡っていく道筋をどう増やしていくかが鍵だと思っています。
「俳優のために映画を作りたい」
――現在、6本の企画のうち、『あの娘は知らない』『階段の先には踊り場がある』『世界は僕らに気づかない』の3本が公開され、『炎上する君』は作品情報が発表されました。まだすべてが終わったわけではないので気が早いかもしれないですが、今後の展望などはいかがですか?
われわれは映画会社ではないので、この会社で映画を作るのであれば、やはり俳優のために作りたいと思っています。
自社に所属していただいてるアーティスト・俳優をどうプロデュースしていくか、というのがいちばんの課題なので、そのために作り続けていくんだろうなと思います。
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