腸活にヨーグルトと納豆食べる人が見逃してる事 花粉症悪化させる「停滞腸」防ぐ2つのポイント

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腸活にいい食材を取り入れるだけでは不十分。冬の腸活で留意すべきポイントとは(写真:Xeno/PIXTA)
「冬は腸の活動が衰える」という事実はあまり知られていません。放置すると、感染症をはじめとするさまざまな体調不良を引き起こすだけでなく、花粉症を悪化させる要因になります。かといって、ヨーグルトや納豆だけの腸活では不十分。冬の腸活で留意すべきポイントを、消化器が専門の川本徹医師の著書『結局、腸が9割』より、一部抜粋、加筆、再編集してお届けします。

冬になると起きる「停滞腸」とは?

なぜ、冬は風邪などの感染症にかかりやすいのでしょうか。

実は、「腸」の役割が深く関わっています。

寒さは腸の大敵です。体が冷えると、交感神経が優位になり、腸の動きが悪くなります。この状態を「停滞腸」と言います。

腸が動かなくなると何が問題なのかといえば、実は善玉菌が減り、悪玉菌が増殖してしまうのです。

免疫細胞の7割は腸で作られています。つまり、風邪のはじめとする感染症のウイルスに対抗する力が弱くなります。

腸の動きとは、具体的には「腸のぜん動運動」を指します。

腸のぜん動運動は、入って来た食べ物を分解・消化し、吸収し、さらに便を作っていらないものを排出するために欠かせない動きです。

もしもこのぜん動運動が止まってしまったら、消化吸収も排便もうまくいかなくなります。

ぜん動運動が活発なら、便が大腸内に居座らず排出されます。便と一緒に悪玉菌のエサになるタンパク質のカスや、悪い脂なども排出されるので、悪玉菌が腸内で極端に増殖する心配はありません。

しかし、ぜん動運動が弱いと、せっかく善玉菌を増やすような食事をしても、それらがきちんと腸に作用しない可能性が高くなります。

さらに、ぜん動運動が活発だと、腸壁から「ムチン」という物質が分泌されて、善玉菌のエサになるので、善玉菌が増えていきます。

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